「日本酒は飲みづらい・・・」
そんなイメージを持っていないでしょうか。
実は選び方一つで飲みやすい日本酒に出会うことができます。
この記事では、飲みやすい日本酒を選ぶポイントと具体的な銘柄6選をご紹介します。
さらに、日本酒に少しの工夫をするだけで飲みやすく生まれ変わる「飲みやすくするコツ」もご紹介します。!ぜひ参考にしてください。
1. 飲みやすい日本酒を選ぶ時の基準(選び方)
日本酒と一口に言っても甘口の日本酒、辛口の日本酒、燗酒か冷酒で飲むかなど日本酒の種類や飲み方で飲みやすさと言うものは変わってきます。
日本酒ビギナーが飲みやすい日本酒を選ぶ時には簡単なポイントを抑えておくことで自分にピッタリの日本酒が選べるでしょう。
1-1. アルコール度数が軽めを選ぶ
一般的な日本酒のアルコール度数はだいたい15度前後ぐらい、高いと20度前後のものもあります。ワインは12度前後。
日本酒はダメだけどワインは大好きという方も多いかと思いますが、ワインは日本酒よりアルコール度数は低めに出来ている。だから飲みやすいのです。
日本酒も最近では各蔵元が、強いお酒は苦手と言う人や女性向けにアルコール度数が低めの日本酒を販売しています。ワインと同じぐらいの日本酒を選ぶととても飲みやすくなります。
アルコール度数の見分け方はとても簡単です。日本酒のラベルを見るとアルコール度数が書かれています。下記サンプルの様に見やすく、わかりやすい所に書かれているので目安となるでしょう。
1-2. 香りがフルーティーなものを選ぶ
香りは実は飲みやすさに関わる大切な要素の1つです。フルーティーな日本酒は甘美な香りとジューシーな味わいが口の中に広がり「飲みやすい」と感じます。アルコール度数は低くなくとも、口に含んだ時にフルーティーな味や香りがすると不思議と飲みやすいと感じます。
バナナやリンゴ、メロンなど、どの日本酒がどのような香りがするのかは酒販店の専門家に尋ねるのが一番いいでしょう。この記事の最後でも飲みやすいフルーティーな日本酒を紹介しているのでぜひ参考にしてください。
こちらの記事もフルーティーな日本酒についてまとめているのでご覧ください。
1-3. 甘口のものを選ぶ
日本酒には甘口のものやキリッとした辛口のものがあります。その指標が日本酒度としてラベルに表記されています。
ラベルを見ることによりその日本酒のおおよその甘さ辛さの予想がつきます。
上記サンプルは日本酒の裏ラベルです。こちらで分かるように日本酒度と記入されているところの数字に注目してください。
日本酒度の見方は、一般的に日本酒度が高くなる(プラス)と糖度が少なく辛口、低くなる(マイナス)と糖分が多く甘口に分類されます。日本酒の甘口を探す時の目安にしてみてください。ちなみに上記サンプルの日本酒の場合は+5となっているのでやや辛口の酒と言うことになります。
おすすめの甘口の日本酒はこちらで紹介していますのでご覧ください。
2. 日本酒を飲みやすくするためのコツ
飲みたいと思った日本酒のアルコール度数が少し高かった、強いお酒は苦手だからあきらめよう・・・そんな経験ありませんか?
いえいえ、あきらめないで下さい。今からお話しする「ちょっとしたコツ」を使って今日から「飲みたい日本酒」を「飲みやすい日本酒」にして楽しむことが出来ます。
2-1. 和らぎ水(やわらぎ水)を飲む
「和らぎ水(やわらぎみず)」を知っていますか?ウイスキーをストレートやロックで飲むときに一緒に出てくるチェイサーと同じです。
日本酒を飲むときには「和らぎ」とか「和らぎ水(やわらぎみず)」と呼びます。酔いをやわらげる水として昔から飲まれています。
この和らぎ水と共に日本酒を飲むと、体の中のアルコール度数を下げてくれる役割がありとても体に優しく日本酒が飲めます。
飲み方は日本酒と和らぎ水を同じ量交互に飲むだけととても簡単です。少し度数の高い日本酒もこの飲み方で飲めば日本酒がとても飲みやすくなります。ぜひ試してみて下さい。
和らぎ水について詳しくはこちらをご覧ください。
2-2. 日本酒を割って飲んでみる
日本酒を割って飲むなんて・・・と思っている方がいらしたら、ぜひ挑戦してみて下さい。焼酎やウイスキーと同様日本酒も水や炭酸と割って飲んでもとても美味しくいただけます!美味しいしアルコール度数が下がって飲みやすくなるのでおすすめです。
日本酒の場合は「日本酒8:水2」の割合で割るのが黄金比率です。
お湯割り、炭酸割りなどの場合も基本は「日本酒8:水2」であとはお好みで調節していただくと良いかと思います。
2-3. キンキンに冷やすと飲みやすい
日本酒が飲みにくいと思う方の中には、熱燗の時に上がってくるあの日本酒特有のにおいが苦手だという方も多いのではないでしょうか?そんな方はぜひキンキンに冷やして飲んでみてください。
日本酒は冷やしても温めても美味しく飲めるお酒です。同じお酒でも温度の変化によって味わいも香りもガラリと変わってしまうのも日本酒の魅力の1つです。
飲みやすくしたい場合は、キンキンに冷やして飲むと米臭さが減り飲みやすくなります。
冷蔵庫で冷やす
一番簡単な方法は冷蔵庫で冷やす方法です。一般的な冷蔵庫の温度は5℃前後なので、日本酒の瓶を冷蔵庫で数時間冷やせばキンキンに冷えた日本酒が楽しめます。
急いで冷やしたい場合は、ボウルなどの容器に氷水を張りその中で冷やすのがいいでしょう。その際、ボウルにスプーン一杯程度の塩を入れ良くかき混ぜると氷水の温度が0℃以下まで下がります。ここに酒瓶を30分程度漬けるとキンキンに冷えた日本酒が楽しめます。
ロックで飲む
グラスに氷を入れオン・ザ・ロックで楽しむのも良い方法です。すぐに溶けてしまわないように大き目の氷を用意しグラスに入れ冷えた日本酒を注ぐ。たったこれだけで簡単ですが、この方法なら濃い目の日本酒でも氷が溶けだすと軽やかに楽しめます。
グラスは、ロックグラスの代わりにそば猪口などを使って飲んでみると氷を入れるにも大きさが丁度よくまた、雰囲気が和風になり楽しめます。
3.ネット通販で購入可能|飲みやすい日本酒おすすめ6選
ここからは、全てネット通販で購入が可能な「飲みやすい日本酒」を6種類ご紹介していきます。どんな日本酒を選んだらよいかわからないという方の参考にしていただければと思います。
3-1. 醸し人九平次 「Le K」(ルカー)・VOYAGE(ボヤージ)
もともと大手メーカーの下請けとして酒を造る蔵だったという萬乗醸造が、15年前スタイルを変えて新ブランドを立ち上げ今では人気ブランドとなった「醸し人九平次(かもしびとくへいじ)」。
15代目久野九平治氏いわく、「日本酒で大切なのはお米」。こだわり抜いた山田錦を使用し米の自社栽培も行っています。こだわりの日本酒はパリの三ツ星レストランでも採用されています。
そんな醸し人九平次のラインナップの1つ「Le K」(ルカー)・VOYAGE(ボヤージ)はアルコール度数が14度と低めで飲みやすい日本酒です。製造過程で水で割らないそのままの「原酒」でありながら14度とワインと同じアルコール度数で造られています。原酒ならではの密度の濃い口当たりはそのままに、しかし軽やかで飲みやすい!
九平治さんの目指す「ワイン感覚で飲めるフレッシュでフルーティー感たっぷりの味わい」がここに表現されている1本です。食事と共に頂くのに最適な日本酒です。
蔵元:株式会社萬乗醸造(愛知県)【公式ページはこちら】
製品:醸し人九平次「Le K」(ルカー)・VOYAGE(ボヤージ)
容量:720ml
価格:¥1,944(税込)
3-2. 風の森 ALPHA TYPE1
清酒発祥の地である奈良県にある油長酒造が醸し出すアルコール度数が低め(14度)の飲みやすい日本酒が「風の森 ALPHA TYPE1」になります。
通常日本酒造りには酒米と呼ばれる酒造りに適した米を使用するのですが、この「風の森 ALPHA TYPE1」は地元奈良県の飯用一般米である「秋津穂」という米から造られています。使用する仕込み水は蔵内から湧き出る超硬水の地下水を使用した生の原酒です。
日本酒ではなくシャンパンを開けたのかと一瞬勘違いしそうになるくらい栓を開けた時に軽い発泡音がします。生をそのまま瓶詰してあるための特徴です。
最初口に含むと軽く酸がたち、その後スッキリとしたフレッシュな味わいが広がります。アルコール度数は14度とこちらもワイン感覚で飲める嬉しい日本酒となっています。
蔵元:油長酒造株式会社(奈良県)【公式ページはこちら】
製品:風の森 ALPHA TYPE1
容量:720ml
価格:¥1,242(税込)
3-3. 作 雅乃智(みやびのとも) 純米吟醸
こちらの作 雅乃智(みやびのとも) 純米吟醸は、とても華やかな香りと品のある甘みが特徴のフルーティーで飲みやすい日本酒です。
その秘密は、香り高い純米吟醸酒とコクのある純米吟醸酒の2種類を造りブレンドしていること。このことにより香りと味が調和して旨味が倍増されるという訳です。
それだけの手間をかけて造り出されている日本酒でありながら手の出しやすいコストパフォーマンスの良さもおすすめできる点の1つです。
蔵元:清水清三郎商店株式会社(三重県)【公式ページはこちら】
製品:作 雅乃智(みやびのとも) 純米吟醸
容量:720ml
価格:¥1,944(税込)
3-4. 出羽桜 桜花吟醸 火入れ
上品な飲み口で爽やかな後味は万人に美味と感じさせるフルーティーで飲みやすい日本酒です。火入れの際に吟醸香を損なわないよう瓶ごと火入れをする出羽桜 桜花吟醸。
その魅力を存分に味わうには、ぐい吞みで飲むのではなくワイングラスに入れフルーティーな香りと味を堪能して欲しいと思います。グラスに顔を近づけた時に心地よい華やかな香りが楽しめます。
蔵元:出羽桜酒造株式会社(山形県)【公式ページはこちら】
製品:出羽桜 桜花吟醸 火入れ
容量:720ml
価格:¥1,404(税込)
3-5. 村祐「黒」無濾過本生
村祐酒造の杜氏兼社長の村山健輔氏が考える日本酒の甘さは、和菓子に使用される「和三盆」の上品で優しい味わいのよう。そんな村山氏が造り上げる村祐「黒」無濾過本生は甘口で飲みやすい日本酒です。
「和三盆」のイメージさながらに品よくエレガントな甘さを表現しているのが、村祐「黒」無濾過本生でしょう。
こちらの日本酒は村佑氏シリーズの中でも限定品で一年に一度冬の時期にお目見えするレア商品となります。もし手に入れられる機会があればぜひ一度味わってみていただきたい1本です。
蔵元:村祐酒造株式会社(新潟県)
製品:出羽桜 桜花吟醸 火入れ
容量:720ml
価格:¥1,404(税込)
3-6. 蓬莱泉「美」純米大吟醸
「美」と言う名前のとおり女性を意識した飲みやすい甘口でかつフルーティー、ワイン好きならはまること間違いなしの蓬莱泉「美」純米大吟醸。甘口で飲みやすい日本酒としてファンが多い1本です。
精米歩合45%の大吟醸ならではの癖のないさらりとした飲み口と甘みは、日本酒ビギナーにも抵抗なく飲める1本でしょう。
蔵元:関谷醸造株式会社(愛知県)【公式ページはこちら】
製品:蓬莱泉「美」純米大吟醸
容量:720ml
価格:¥2,860(税込)
まとめ
ここまで、飲みやすい日本酒の選び方と飲みやすくするためのコツをご紹介しました。
飲みやすい日本酒と一口にいっても、
・度数が低くて飲みやすい
・フルーティーな香りと味で飲みやすい
・甘口で飲みやすい
など様々な要素があります。
ただ、実は日本酒は奥が深くて、度数が高かったりフルーティー系じゃなかったりしてもとても飲みやすく感じるものもあります!ぜひいろいろな日本酒を飲み比べてみてください。
※香り、味の表現は、あくまでも個人的な感覚での表現となり全ての方がそのように感じると断定するものではありません。
※日本酒の在庫等の調査は記事掲載時のもので欠品、終売に関しては各店舗へのお問合せをお願い致します。
【参考文献】
「新訂 日本酒の基」(NPO法人FBO)
「日本酒完全ガイド」(池田書店)
「日本酒の教科書」(新星出版社)
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