「この日本酒は食中酒にいいですよ!」
そう言われることがありますが、初めて聞くとどんな意味かわかりづらいですよね。
食中酒は、文字通り「食事をしながら飲むお酒」という意味で使われます。
ワインなどの洋酒では食前酒、食中酒、食後酒という考え方がありますが、日本酒でも「食中酒」という表現が広まってきました。
この記事では日本酒における食中酒とは具体的に何なのかお話していきます。最後におすすめの食中酒も紹介しますので参考にしてください。
目次
1. 食中酒ってなに?
食中酒とは、食事をしながら飲むお酒を指します。
日本酒の世界では、宮城県の新澤酒造が自社の日本酒を「究極の食中酒」と銘打ったことで、全国的にも「食中酒」という言葉が広まったという印象です。
では、どんな味わいの日本酒が食中酒なのでしょうか?
深堀りすると以下のような日本酒かなと思っています。
・どんな料理にも合う飲み疲れしない日本酒
・お酒単体で飲むより食事とのペアリングで活きる日本酒
食中酒=どんな料理にも合う飲み疲れしない日本酒
よく食中酒とよばれるものは、癖がなくずっと飲んでいられるような味わいが多いです。実際そういった日本酒がほとんどなんですけどね。そもそも食事と一緒に日本酒って飲むことがほとんどですよね。
わざわざ「食中酒」という言葉を使う理由は、おそらく時流によるものかなと思います。
最近人気が高まっている日本酒を考えてみると、甘味や酸味が適度にある飲みやすい日本酒、香りが高くフルーティーな日本酒、低アルコールで爽やかな飲み口のスパークリングタイプの日本酒などが増えてきました。
こういった日本酒は、どちらかというとお酒単体で楽しむような日本酒も多く(もちろん食事と合わせておいしいものもあります)、「食中酒」とは呼ばれません。この区別をつけるための呼び名であるのではないでしょうか。
食中酒=お酒単体で飲むより食事とのペアリングで活きる日本酒
日本酒を語る上で注目されるのが「ペアリング」「マリアージュ」などという言葉です。
「この日本酒にはこの料理」「この料理にはこの日本酒」というように、料理と合わせることで味わいに相乗効果が生まれるような日本酒も食中酒と呼ばれることが多いです。
たとえば、同じく新澤酒造の伯楽星(はくらくせい)も食中酒と呼ばれる銘柄。単体でいただくととても飲みやすいですが、味わいは少々淡白にも感じられます。それが、食事と合わせながら飲むと本領発揮して、不思議と旨味や甘味が冴えてきます。本当に料理と合わせるためにできた「食事を引き立てる日本酒」なのだなと感じる一本です。
つまり、食中酒は飲み飽きせずスイスイ飲めたり、食事と合わせると相乗効果が出るような日本酒のことを指すのではないかなと考えています。
2. 常備しておきたい!万能な食中酒
いつもの食事に合わせやすい食中酒はぜひ常備しておきたいもの。私も1-2本常にストックして晩酌しています。いくつかオススメの銘柄をご紹介するので参考にしてください。
究極の食中酒として名高い「伯楽星 特別純米」
どちらかといえば一口目はおとなしい感じすら受けますが、食事と合せて飲んでいくうちに料理に馴染みだし、グッと料理の引き立て役に回ってくれます。
・蔵元:(株)新澤醸造店(宮城県)公式ページはこちら→ ・製品:伯楽星 特別純米 720ml ・価格:1.430円(税込) ・購入はこちら→ |
日本酒人気漫画でお馴染み「うまからまんさく 旨辛口純米酒」
2015年~2017年に人気のあった「いっぽん~しあわせの日本酒~」という漫画をご存じでしょうか?この漫画にうまからまんさくが掲載されていて、主人公が「どんな料理にも合う日本酒だから、身近な家庭料理と合せて手軽に楽しめるといいなぁ~食事と合う日本酒なら、きっとお客様も好きになってくれるはず・・・」とつぶやいています。
味わいというと、甘さは控え目でしっかりとしたドライ感があり、爽やかな味わい。香り高い大吟醸酒や甘味の強い吟醸酒には合せづらい家庭惣菜もうまからまんさくにはしっくりと合せられます。
・蔵元:日の丸醸造(株)新澤醸造店(秋田県)公式ページはこちら→ ・製品:うまからまんさく 旨辛口純米酒 720ml ・価格:1.430円(税込) ・購入はこちら→ |
酒米の王様山田錦の旨味たっぷり「田中六五 山田錦純米」
香りは控えめ柔らかさのある優しい香り、米の旨みがぎゅっと詰まったまろやかな味わい。ほのかに酸を感じ、口の中に残った食べ物の味を洗い流してくれます。次の料理が美味しくいただける準備をしてくれるそんな日本酒です。
・蔵元:(有)白糸酒造(福岡県)公式ページはこちら→ ・製品:田中六五 山田錦 純米 720ml ・価格:1.727円(税込) ・購入はこちら→ |
抜群のキレと旨味が特徴の「酔鯨 特別純米酒」
食中酒にふさわしくサッパリと後味に切れがある淡麗な味わいは、もちろん地元の魚とも相性は抜群。肉類とも相性が凄く良く、ビールのおつまみによく使うウィンナー、しゃぶしゃぶなんかにもとても相性良しです。
・蔵元:酔鯨酒造(株)(高地県)公式ページはこちら→ ・製品:酔鯨 特別純米酒 720ml ・価格:1.155円(税込) ・購入はこちら→ |
旨味のある辛口が食材の味を引き立てる「阿部勘 純米辛口」
少し強めの酸味が食後の口の中をサッパリとさせてくれます。常温で飲むもよし、軽く燗して飲んでも美味しい一年中たのしめる万能選手という感じの日本酒になります。
・蔵元:阿部勘酒造(株)(宮城県) ・製品:阿部勘 純米辛口 720ml ・価格:1.265円(税込) ・購入はこちら→ |
まとめ
食中酒は食事と合わせるとおいしい日本酒です。
ぜひ色んな料理と合わせてみて、好みの合わせ方を見つけてみてください!
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