
大吟醸といえば、日本酒のランクでいうと最高ランク。
そんな大事な日本酒を飲み方で失敗したくないですよね。
よく聞くのは、「熱燗にしてはだめ!」というのがありますが、本当はどうなんでしょうか。
そこで今回、大吟醸を一番おいしく飲める方法をご紹介します!
美味しい温度、酒器、おつまみなど、いろいろ試してみて最高だと思ったものをお話ししたいと思います。大吟醸とはいっても銘柄によって味わいが違うので、少し変わってくるところもありますが、ほとんどの場合に当てはまる美味しい飲み方です。
ぜひ大吟醸を飲む際に参考にしてください。
目次
1.「10度前後の冷酒」なら間違いなくおいしい!
多くの大吟醸酒は、「吟醸香」と言われる華やかな香りを楽しむのが醍醐味です。
その吟醸香が一番香り高く楽しめる温度帯が、10度前後の温度なんです。温度が高くなってくるとせっかくの香りが逃げてしまいます。
10度前後というのは、冷蔵庫から取り出したばかりで瓶がよく冷えている状態がだいたいそれくらいです。普段は冷蔵庫に保管しておき、飲むときに出して、お猪口に注いだらまた冷蔵庫にいれておきましょう!ワインクーラーなどにいれておくのもいいですね。
【!】良い大吟醸を見つけるポイント
保管の行き届いた信頼できる酒販店であれば、冷酒で香りを楽しむ大吟醸酒なら必ず冷蔵庫に保管して陳列されているはずです。
できれば直接、酒販店へ足を運びどんな大吟醸があるのかなどを酒販店にいる日本酒ソムリエに話を聞きながら自分の目で確かめて購入するのが良いでしょう。
しかし、どうしてもオンラインで購入を考えるのなら信頼のおける酒販店が運営しているオンラインショップで購入し、クール便を使用する事をおすすめします。(信頼のおけるショップはクール便の推奨をしています)
オンラインショップの中には、日本酒の管理が行き届かないショップもあり、劣化した日本酒が届く危険もあります。値段の高い大吟醸酒を購入する際は、特に注意が必要です。
2.実は「常温やぬる燗でもおいしい」大吟醸酒もある!
・黒龍酒蔵「九頭龍 大吟醸燗酒」・出羽桜酒造「出羽桜 雪漫々大吟醸 五年氷点下 熟成酒」
日本酒の香りは大きく分けると2つのタイプがあります。
1.花やフルーツに似た華やかな香りを放つもの
2.果実や穀物のようなドライな感じの香りのもの
花やフルーツの華やかな香りがする日本酒は、温めると香りが飛んでしまうので冷たく冷やして飲む方良いです。
一方の果実や穀物のドライな感じの落ち着いた香りがするタイプの日本酒は、常温やぬるめの燗につけて飲むとその持ち味が発揮され美味しく飲めます。
大吟醸酒の中では「熟成タイプ」といわれる大吟醸酒がそれにあたります。グラスに注ぐときれいな山吹色をおびていて熟成という時間がつくりだした、少し独特の熟成香が楽しめます。このタイプの日本酒は常温でそのままの風味を味わうか、少しだけ燗につけてよりまろやかにして飲むのがおすすめです。
とはいったものの・・・正直なところ、どんな日本酒でも冷酒・常温・ぬる燗・熱燗、どれをやってみても自由だと思います。「燗にするなんてもったいない」と言ってくる人は無視して、好きなように試しましょう!私も、いつも冷酒で飲んでいたのがぬる燗でも意外とおいしかった、などたくさん経験あります。ぜひ飲み比べしてみてください。
3.夏はオン・ザ・ロックもおすすめ!
冷やして飲むと美味しい大吟醸酒ですが、夏ならさらにキンキンに冷やして飲んでみるのもおすすめです。
華やかな香りとともに甘味がありジューシーな大吟醸酒は、熱い夏の時期には少しサッパリと飲みたいと思うこともあります。
そんな時には冷蔵庫で冷やした大吟醸酒をオン・ザ・ロックで飲んでみてください。冷やすと味の輪郭がシャープになりサッパリとした味わいを飲めますよ。
使用する氷ですが、水道水で作った氷ではなく、市販のロック用氷をおすすめします!スーパーやコンビニでもよいです。
専用のろ過装置に水を通した後、マイナス10度の環境でゆっくり凍らせることで密度の濃い、とけにくい氷になります。 氷が違うと同じロック酒を造ったときにも味わいが全然変わってくるんです!
なので、ロックで飲むときには市販のロック用の氷で造りましょう。スッキリと飲みたい夏の定番の飲み方として覚えておきましょう。
4.大吟醸酒はワイングラスで飲むのが断然おすすめ!
ZWIESEL KRISTALLGLAS 公式ショップより「SCHOTT ZWIESEL BISTRO LINE」
日本酒を飲む酒器には、陶器、ガラス、錫のおちょこなど色々ありますね。大吟醸は、ワイングラスで飲むと断然美味しくなります!
華やかな香りとジューシーな味わいが持ち味の大吟醸酒なので、ワインの様に揮発する香りをキープしながら飲むのがおすすめです。ワイングラスを使うことでより香りが高くなリます。
グラスは、できるだけ薄張りのグラスをおすすめします。唇がグラスに触れたとき大吟醸の甘味や酸味などの繊細な味わいがよく分かるからです。
リーデル・ジャパン公式サイトより「リーデル・オー」大吟醸酒グラス
ワイングラスの老舗ブランドリーデル社が、大吟醸酒を美味しく飲むためにと開発した「大吟醸用グラス」も発売されています。うす張りのクリスタル製で香りを楽しむ大吟醸にぴったりのオシャレなグラスです。
5.大吟醸酒は、カクテルではなく単体で楽しむ!
「日本酒を牛乳で割る!?日本酒好きが選んだ美味しい割り方ベスト20」という記事で日本酒でつくるカクテルをご紹介したことがあります。しかし、大吟醸は基本的にぜひそのままで飲んでほしいです!
確かに日本酒にトマトジュースや牛乳を割ってつくるカクテルもあるのですが、その時使う日本酒は純米酒の辛口タイプや本醸造タイプなどを使います。味わいがしっかり、どっしりとしていて混ぜるものに負けない味わいの日本酒を選ぶことがお決まりです。
大吟醸は、お酒自体に高い香りがあり繊細な味わいなので、何かを混ぜて飲むとせっかくの大吟醸の味わいが崩れてしまいます。何かをまぜて大吟醸がもっとおいしくなる、ということは今まで経験がないので・・・あまりおすすめしません。
6.ワインに合うおつまみは、大吟醸にも合う!
6-1.生ハムを使った料理でオシャレに攻める
生ハムをつかったサラダなどは大吟醸にピッタリです。生ハムの塩味や野菜のスッキリとした味は大吟醸の豊かな味わいをこわすことなく寄り添ってくれます。
野菜の他に生ハムにフルーツを添えたものをメニューに加えてもフルーティーな大吟醸にはピッタリです。
6-2.オリーブオイルでつくるカルパッチョなら好相性
日本酒というとお刺身を食べたくなるところですが、大吟醸に合わせるならお醤油で食べるお刺身より、ひと手間加えてカルパッチョにアレンジして食べるのがおすすめです。
鯛の様な白身のお魚ならオリーブオイルと塩でシンプルな味付けにして素材の味を生かすことで日本酒も生きてくるのでおすすめです。
6-3.冷えたカプレーゼが冷酒に最高!
トマトとモッツァレラでつくるカプレーゼは、冷蔵庫で日本酒と共に冷やして食べてみてください。同じ温度帯で冷やしておくことで口に入ったときの調和が取れて美味しく感じます。
トマトの爽やかな酸味とモッツァレラチーズの柔らかな味わいは大吟醸にベストマッチです。
6-4.熟成酒に合わせるなら断然チーズがオススメ!
何年か寝かせて味に深みとコクを持たせた熟成酒は、同じ様に熟成されてつくられたチーズと抜群の相性があり外れのない組み合わせだといえます。
コクがありとろみのある熟成した大吟醸だからこその味わいがあります。チーズはちょっとと考えている方もぜひ一度試してみてください。
6-5.濃厚ソースのパスタともかなり好相性!
熟成酒した大吟醸には、シンプルな味付けよりもスパイスやソースなどを濃厚にしもののほうが複雑な熟成した味わいには合うのです。
パスタもアラビアータのようなシンプルな味付けのものより、クリームパスタやゴルゴンゾーラソースで味付けしたような濃厚で個性的な味わいのものがピッタリです。
6-6.ドリアやグラタン系のコッテリ×熟成酒の絶妙マッチング
コッテリしたミートソースなどを使ったお肉やグラタンなども熟成タイプの大吟醸ならいけてしまいます。
熱々のミートソースがかかったドリアやグラタンなんていうのも燗につけた熟成酒には濃厚味のペアリング同士でバランスがとれて美味しく頂けます。
まとめ
華やかな香りを楽しむ大吟醸酒なら、
・冷やしたら間違いない
・熟成タイプなら常温やぬる燗も良し
・夏はオンザロックもおすすめ
・薄張りのワイングラスだとより香りが楽しめる
・カクテルにはせず単体で楽しむ
というのが美味しい飲み方です!ぜひ試してみてください。
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