日本酒で「一合」とは、よく聞きますが皆さんは「一合」と言われてどのくらいの量なのかすぐに頭に浮かんでくるでしょうか?
そもそも「一合」とは何ミリリットルなのだろう?おちょこで何杯くらい飲むと一合なのだろう?お店で頼んで出てくる徳利にはどのくらいの量があるのだろう?など疑問が沢山!
そこで今回は「一合」についての沢山の疑問を徹底的に深掘りしてわかりやすく解説していきたいと思います。この記事を読むと日本酒の一合の疑問がすべて解決してしまうでしょう。
目次
1. 日本酒一合は180ml
1-1. 日本酒一合は、コップ1杯(180ml)と同量
日本酒一合とは、コップ1杯分の180ml量になります。わかりやすく計量カップに180mlの水を入れ、グラスに注いでみた画像が下記になります。
グラスで八分目程度、コップ1杯分と一般的に言われている量になることがおわかりいただけると思います。
居酒屋などで瓶ビールを頼むとよく出てくるグラスだとか、自宅でお水やジュースを飲むときなどに一般的に使用されているコップに、ちょうど1杯分そそぐと180mlになります。
また、料理のレシピなどに出てくるコップ1杯分などという表現は、おおよそこの180mlの量を指しています。
1-2. おちょこ1杯は、18ml
画像:おもてなし考房より
おちょこのサイズの呼び方には勺(しゃく)という単位が使われます。一勺(いっしゃく)は18mlになります。おちょこ1杯は18mlになります。つまり日本酒一合を一勺おちょこで飲むと約10杯分と言うことになります。
また、おちょこの酒類は豊富で、一勺おちょこ(18ml)、二勺おちょこ(36ml)、二勺半おちょこ(45ml)、三勺おちょこ(54ml)など様々な大きさがあります。
通常、居酒屋などで使用される、また家庭向けで使用するおちょこでは、二勺おちょこ~三勺おちょこが多いようです。
写真にある一合おちょこ(180ml)は、日本酒を利き酒する際に使用する業務用のおちょこで、利き酒会に使用する、また蔵元で利き酒をする際に利用するものになります。
1-3. 徳利(とっくり)一合は、180ml
では次に、日本酒を入れる容器で徳利(とっくり)というのがあります。一般的には一合徳利(とっくり)や二合徳利(とっくり)といったものが多く使われています。一合徳利(とっくり)で180ml、二合徳利(とっくり)で360mlになります。
ただし、通常の飲食店などで使われている徳利(とっっくり)には八勺燗と呼ばれる一合の8割(150ml)程度しか入っていない徳利(とっくり)が使用されていることが多いのです。
また、市販の徳利(とっくり)にも一合と記載されていても八勺燗と呼ばれる150mlの徳利(とっくり)が販売されていることがあります。きっちり一合(180ml)飲みたい方は、お店選びや酒器選びに気を配るとよいでしょう。
文京区湯島にある居酒屋「シンスケ」さんは、正一合の店:雑誌 BRUTUS 2014年11月号より
飲食店の中には「正一合」や「180ml」と掲示しているお店があります。「うちのお店では一合きっちり180mlで提供しています」という事を宣言しているお店です。このようなお店では、きっちり一合(180ml)でお酒が提供されています。
2. 一合って実際多い?少ない?
2-1. 180mlは、おちょこで飲むと4〜10杯程度
日本酒一合(180ml)をおちょこで飲んだ場合、一勺おちょこ(18ml)の場合は10杯程度、よく使用されている二勺~二勺半おちょこだと二勺おちょこ(36ml)の場合で5杯程度、二勺半おちょこ(45ml)だと4杯程度となります。
およその目安として、4~10杯程度と考えておけばいいでしょう。
2-2. 一合は、だいたい一人分、半合から提供している店もある。
東京・目黒にある「食」にこだわりのある店:星火HPより
日本酒で一合は、概ね一人分と言ったところです。飲食店では店によって違いもありますが一合での提供はせず、二合から提供しているようなお店も多く見られます。
グループなど何人かで行く場合はいいのですが一人でふらっと飲みに入った先が二合からの提供などということもありますので注文の時には、よく確認した方がよいかも知れません。
また、「食」にこだわった飲食店では料理に合わせてお酒を提供することから反対に半合(90ml)提供のお店などもあったりします。
東京・目黒にある「食」にこだわりのある店:星火HP 日本酒メニューより
東京目黒にある「星火」ではこだわりの料理と共に店主が選び抜いた日本酒を料理に合わせてチョイスできるよう半合から提供しています。
2-3. 日本酒一合は、水をはさみながらゆっくり飲むと30分程度で飲みきる
日本酒一合が180mlと聞くとなんだかあっという間に飲みきってしまい物足りないような感じに思えるかも知れません。お水やジュースなどのソフトドリンクであればあっという間の量かも知れません。
しかし、日本酒にはアルコールが含まれており最近ではアルコール度数の低目なお酒が増えてきたとはいえ平均してアルコール度数は15度~16度前後のものが多いので一気に飲みきることはできません。
お酒とお酒の間に「和らぎ水(やわらぎ水)」をはさみながらゆっくり飲むことで悪酔いや二日酔いを防ぎ、体に優しいお酒の飲み方になると同時に日本酒の持っている本来のおいしさを堪能できます。
お水をはさみながらゆっくりと飲むと一合は、おおよそ30分程度で飲みきることができます。
日本酒と共に料理を楽しむまた、会話をはさみながら楽しむことで一合の日本酒でも存分に満足感が得られ、けして物足りなさを感じる事はないのです、
そして、このような飲み方が日本酒の通が言うところの「粋」な飲み方につながるのです。
2-4. 日本酒一合は適量?それとも多い?少ない?
日本酒の適量はどのくらいなのかというのもよく聞く疑問です。適正量は体格、性別、年齢、そしてその人が持つ体質(お酒に対する処理能力)などからすべての人に均一にこの量が適切ですと言い切るのは難しいのが本当のところです。
一般的に言われているのが一晩で体内処理できるアルコールの量が目安のようです。
公益社団法人アルコール健康医学協会(「適正飲酒の普及・啓発」と「未成年者飲酒防止」の情報を提供する協会)によるとその量は、日本酒は一合(180ml)が適量だとされています。
3. 日本酒一合分のアルコール量を他のお酒でいうと?
日本酒の適正量は一合とのことでした。下図は日本酒一合分のアルコール量を他のお酒で見たときの目安を表にしたものになります。
ワインならグラスで二杯強の200ml程度、ビール中瓶一本が500mlですからこちらも約1本程度がおおよその目安です。日本酒を飲むときに他のアルコールと比較する基準になるのではないでしょうか。
4. 一合分のアルコールは何時間で抜ける?
日本酒一合が抜けるのには約4時間程度かかります。一合に含まれるアルコール含有量は20gでその20gのアルコールを体内処理するのに必要な時間が4時間程度だとされています。
つまり一日のアルコール適正量とは一晩で抜くことができるアルコール含有量20g相当の量を指します。日本酒を含め他のアルコールについても、その量をわかりやすく表にしてみました。
適正量とは一晩に体内処理できるアルコールの量が目安になり定められています。その量が日本酒の場合だと一合になります。体内で処理するには約4時間程度必要とされています。その他のアルコールについても上図に記載しましたので参考にして下さい。
仮に日本酒を2合飲んだ場合、その処理には約7時間程度必要となり、飲む時間にもよりますが大概の場合は次の日に負担が残ることがおわかりになるかと思います。夜、食事と共に日本酒を飲むには一合程度が適量ということになります。くれぐれも飲み過ぎにはご注意をしてください。
5. 日本酒一合のカロリーは茶碗一杯弱のカロリー!
次に気になるのがやはりカロリーだと思います。日本酒は、お米が原料のため飲んだら太ると勘違いされているのですが、実はそんなこともありません。
日本酒一合は200Kcalとなります。ご飯茶碗にご飯を軽く一杯(150g)で240Kcalになりますので茶碗一杯に満たないくらいのカロリーと考えていいでしょう。
下図はお酒一杯含まれるカロリーをわかりやすく表にしたものです。
この表の数字で考えてみると日本酒一合は他のアルコールよりカロリーが高いように感じるかもしれません。しかし例えば、中ジョッキのビールを枝豆や唐揚げをおつまみにしながら2杯、3杯とおかわりしたとしたらどうでしょうか。
2杯飲んだとしたら290Kcalで唐揚げ一皿平らげたのと同じ程度のカロリー摂取量、3杯飲んだとしたら435Kcalとなりコンビニで売っているミートソースやナポリタンを平らげたのと同じカロリー摂取量になります。
お酒と一緒につまみとしていろいろなものを食べることを考えると一概に日本酒を飲むとカロリーが高く、他のアルコールはカロリーが低いとも言えないのです。
カロリーを気にするのであれば日本酒一合を新鮮なお刺身や野菜の多い惣菜などでゆっくりと楽しむ方がカロリーは大いに押さえられるとも言えるでしょう。カロリーはお酒のカロリーだけでなく一緒に食べるものなど全体のバランスを考えて計算したいものです。
まとめ
ここまで日本酒の一合とは?に関しての様々な疑問にお答えして参りました
- 日本酒一合の量は? → 180ml(コップ一杯程度)
- おちょこで飲むとどのくらい? → 4~10杯程度である
- カロリーはどのくらい? → ご飯茶碗1杯弱のカロリー
- 日本酒一合はどのくらいの時間で抜けるの? → 4時間程度
みなさまの日本酒一合に関する様々な疑問は解決できたでしょうか。この記事がみなさまの疑問のお役に立てたのであれば幸いです。
コメント