「日本酒は米でできているから太りやすいお酒」
そう考えている方も多いかもしれないですが、実際そうとは言い切れません。
以下の図は、それぞれのお酒100mlのカロリーを記入したものです。
日本酒は100mlあたりおおよそ103kcal、ビールは40kcal、焼酎は146kcalとなっています。
たしかにビールと比べてカロリーが高いように見えますが、ビールはジョッキ、日本酒は一合を、おちょこでと、そもそも飲む量が違います。
特にビールのようなアルコール度数の低めのお酒はたくさん飲んでしまう傾向にあります。
つまりどのお酒もそんなにカロリーに差はないのです。
太ってしまう原因は他にあります。
その3つの原因と、今日から実践できる太りにくい飲み方のコツをお話ししていきます.
ぜひ参考にしてください
目次
1. 日本酒だから太るのではない!原因は飲み方にある
1-1. ついつい飲みすぎてしまうから
100mlあたりのカロリーは控えめでも、お酒の種類によってついつい飲み過ぎてしまうというのがあります。
皆さんが居酒屋などでお酒を飲まれるときには普通、日本酒であれば一合(180ml)をおちょこで、ワインであればグラス、ビールであればジョッキなどが一般的でしょう。上図は一杯の量で表を作成してみました。
日本酒は1合200kcalになります。ビール中ジョッキで145kcalとこれだけを見てみるとビールはカロリーがとても低いように思います。
しかしアルコール度数の低いビールなどは何杯も飲んでしまうということはイメージが付きやすいと思います。
つまりお酒1杯あたりのカロリーは低めでも、飲み方によってカロリーは知らないあいだに高くなるのです。飲み過ぎないように適量に留めておくように意識しましょう。
1日に飲む適正量を図にまとめてみましたので参考にしてください。
1日と考えると少ないと感じるかもしれませんが週に換算すると意外とたくさん飲めることがわかります。1日当たりの量を気にするよりも週単位での総量を考えコントロールしていくことが大切です。
1-2. いつの間にかおつまみを食べ過ぎてしまうから
毎日の食事のカロリーガイドブック(女子栄養大学出版部)より参照
「酒好き医師が教える最高の飲み方 太らない、翌日に残らない、病気にならない」(日経BP社)では、“アルコールの70%は代謝で消費されることがわかっているのです。飲み過ぎはいけませんが適量の範囲内であるならばお酒だけならそんなに太らない”と主張されています。では、何で太るのか・・・その正体は実はおつまみだと言います。
例えば
・ビール中ジョッキ200kcal
・鶏のから揚げ286kcal
・さつま揚げ150kcal
・ポテトサラダ200kcal
これだけですでに836kcalです。今日飲みに行くから昼食はカロリー控え目にしておいた。しかしビールとおつまみですでにかつ丼1杯分と同じカロリーを摂取していることになります。
飲みに行ってしまえば、追加でアルコールをもう1杯、つまみも追加で頼みます。そして、しめはラーメンなどとなれば軽く2000kcalを超えてしまうのです。
太る原因が日本酒やお酒自体にあるのではなく、飲み過ぎてしまう・おつまみを食べ過ぎてしまうことにあるのです。
定番おつまみのカロリー表を載せますので、今後カロリーを意識してみてください。
毎日の食事のカロリーガイドブック(女子栄養大学出版部)より参照
1-3. 日本酒を冷酒で飲みがちだから
ビールや焼酎のロックなど冷たいアルコールは体を冷やし、血流を滞らせてしまいます。日本酒以外のお酒は冷たいまま飲むのが一般的です。しかし日本酒は温めても美味しくいただける数少ないアルコールの1つです。
「体を温めると病気は必ず治る」(三笠書房)では、肥満を解消する大切なポイントは体を温め体内の余分な水を汗や尿で排出する事、便通を良くすることだと話されています。日本酒の熱燗やぬる燗等の飲み方は、体を温めるので良い飲み方だと言っています。
体を冷やさない飲み方は、太りにくい飲み方だとも言えます。また、体を冷やさないことは健康にもつながりますので良い飲み方だと言うことが言えるでしょう。
2. 日本酒を飲んでも太りにくい、上手な飲み方
2-1. おつまみはカロリー低めの和食を選ぼう
家庭のおかずのカロリーガイドブック(女子栄養大学出版部)より参照
居酒屋などのメニューで良くある頼みやすいおつまみを何品か上げてみました。カロリーを考えて頼むのならば洋食系よりは和食系のおつまみの方がいいでしょう。
ご覧いただければわかりますがどのおつまみも1人前だと100kcal以下のものが多くカロリーが低めな分、何品かまとめて注文して食べても気にならず、バラエティーに富んだ食事ができるので満足感も増します。
例えば中ジョッキ1杯を頼んで上記のおつまみを全て注文して食べたとしてもトータル548kcalです。先程の2-2章で頼んだおつまみ836kcalと比較をしていただけると断然和食系のおつまみの方が低カロリーです。
お酒を飲むときのおつまみは和食系のカロリーが低めのものを注文するのが良いと言えます。
2-2. 割水燗か水割りをしよう
日本酒を水で割る飲み方は体にも優しく、また、カロリーも抑えられるという点でもおすすめです。日本酒の水割りを作る時には日本酒8:水2の割合で作るのが黄金比率です。
日本酒80ml:水20mlとし100mlの水割りを作ると103kcalあった日本酒が約87kcal弱となり100kcal以下のヘルシーなアルコールが出来上がります。もちろんアルコール度数も下がることで飲みやすくなりますし、体への負担も軽くなり健康的な飲み方になります。
もともと加水されている日本酒ですから水との相性は良く、まろやかで飲みやすくなりますのでぜひ挑戦してみて下さい。ただ1つ注意点は使う水は水道水ではなくミネラルウォーター(軟水)を使うということです。
徳利の中に入っている日本酒におちょこ1杯くらいの水を足し燗につけることを割り水燗と言います。燗につけることで水割りよりも穏やかな味わいに代わり美味しく楽しめます。
2-3. 燗酒にして飲もう
体を冷やさない飲み方として特におすすめしたいのが燗にして飲む事です。
日本酒は、冷酒で冷たく冷やして飲むのも良く、またそのまま常温で飲んでも美味しい。そして温めることでお米のふくよかな味わいがよりまろやかになり旨味と甘味が強調され同じ日本酒でも冷酒や常温とはまたひと味違う味わいでいただくことが出来るのが魅力です。
また、熱燗は体を温めてくれるのでビールやオンザ・ロックの様に体を冷やしません。体は冷やすと血行が悪くなり代謝も下がりますので体内に入ったアルコールの分解も遅れます。
代謝が良いということは余分なカロリーを体外に排出する能力も高まるということなので太らない飲み方に通じます。ぜひ、日本酒の熱燗にチャレンジしてみて下さい。
まとめ
ここまで日本酒は本当に太るのでしょうか?と言うお話をしてまいりました。
日本酒は思ったほどカロリーは高くなく、日本酒が太るは間違いで、太る原因の多くはいつの間にか食べ過ぎているおつまみが犯人だったという話、十分ご理解いただけたのではないでしょうか。
今回、日本酒は太るのかと言う部分に焦点をあててお話ししてまいりました。、病気にならない飲み方、翌日に残らない飲み方等お酒と楽しく付き合える方法、健康に生活するヒントが満載の2冊。ご興味のある方はこちらにご案内をしておきますのでご覧になってみて下さい。
皆様の日本酒に対する理解が深まり、どんな飲み方が良い飲み方なのかと言うことがお分かりいただけたのなら幸いです。
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