「冷酒」と「冷や」の違い、覚えておきたい温度帯で変わる日本酒の呼び名

冷酒

日本酒を注文するときによく聞く「冷や」と「冷酒」。

実は意味が違います。

「冷や」=常温のお酒、「冷酒」=冷やしたお酒です。

しかし、居酒屋で日本酒を「冷や」で注文したのに冷たいものが出てくるなど、実は知らない人も多いです。

そこでこの記事では温度帯で変わる正しい日本酒の呼び方についてご紹介します!

「冷や」と「冷酒」以外にも、実は日本酒には温度帯によって様々な呼び名があります。その呼び名を知っておくと日本酒をより深く楽しむことができます。

ぜひ参考にしてみてください。

1. 「冷や」=常温のお酒、「冷酒」=冷やしたお酒

実は「冷酒」と言っても15℃だったり5℃だったり様々です。
温度帯によってそれぞれ呼び名があり、細かく分けて4種類あります。

  • 冷や(常温)20
  • 涼冷え15
  • 花冷え10
  • 雪冷え5

温度計

信頼のある日本酒のお店であれば、そのお酒によって適した温度で提供してくれるのでおまかせで良いかと思います。

もし温度にこだわって飲んでみたい場合は、上記の呼び名で注文するよりも「常温でください」 「冷えたのください」と言うとわかりやすいかと思います。

冷えた日本酒を少し置いておいた時の温度変化もぜひ楽しんでみてください。

2. それぞれの温度で飲んでみてほしい日本酒

せっかくなので、それぞれの温度でぜひ飲んでほしい日本酒を紹介します!

おうちで色々試しながら、お気に入りの日本酒と温度を探してみると楽しいですよ。

2-1. 冷や(常温)20

日本酒では「冷や」とは、常温のお酒のことを指します。日本家屋の土間の温度がおおよそ20度でこの土間に置いておいたときの温度(20度程度の室内に保管していた状態)を基準にしています。

目安としては酒瓶を手に持つとゆっくりと冷たさが伝わってくる、ほんのりと冷たさが感じられる程度の温度帯になります。

この温度帯で飲む日本酒は、香りが柔らかで味わいもとてもソフトに飲めます。日本酒本来の米の味わいをストレートに感じることができるのが特徴です。

この温度帯で飲むのにおすすめの日本酒は古酒や長期熟成した香りが高く深い味わいのある日本酒が向いています。

例えば下の表の日本酒などは「冷や」で飲むとそのおいしさが抜群にわかるのでおすすめです。

ひこ孫百楽門七本鎗

この「ひこ孫 純米 」は、蔵で三年以上熟成してから出荷するというとても手の込んだ作りをしている日本酒です。

燗酒にしておいしい日本酒なのですが、冷やで飲んでもとても美味しく、口に含んだ時に熟成している日本酒ならではの優しい米の旨味が感じられホッと癒されるそんな日本酒です。

常備酒にして冬は熱燗で、夏は冷やと一年中楽しめる温度帯が広い日本酒としておすすめです。

こちらの「百楽門 純米古酒 」は、1997年製造の純米酒の古酒になります。

古酒ならではのナッツやチョコレートにも似た香ばしい香りと味わいが特徴です。口に含むと何とも言えない深いコクと米本来の甘味とが穏やかに広がり熟成された古酒らしい味わいです。

古酒としては飲みやすいタイプなので古酒ビギナー向けの一本とも言えます。

一年以上熟成させた「七本鎗 純米14号酵母」はいわゆる熟成酒と言われる日本酒です。

熟成酒は、米の旨味が日本酒に溶け込み口当たりが優しい味わいになるのが特徴です。この七本鎗はまさしく「まろやか」そのものの味わいで人気があります。

程良い酸味と渋味があり食中酒としてもおすすめです。断然、冷やで飲みたいおすすめの一本です。

蔵元:神亀酒造㈱(埼玉県)
公式ページはこちら→ 
製品:ひこ孫 純米 720ml
価格:1.836円(税込)
購入はこちら→

蔵元:葛城酒造㈱(奈良県)
公式ページはこちら→
製品:百楽門 純米古酒 720ml
価格:2.160円(税込)
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蔵元:冨田酒造㈲(滋賀県)
公式ページはこちら→
製品:七本鎗 純米14号酵母 1800ml
価格:2.808円(税込)
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2-2. 涼冷え(すずびえ)15

涼冷え(すずびえ)の目安は、酒瓶を冷蔵庫から出してしばらくたった状態で、飲んだ時にはっきりとした冷たさを感じるそんな温度帯が涼冷えになります。香りに華やかさが感じられ、味わいでは、飲んだ時にとろみを感じることが出来る日本酒が多いのが特徴です。

華やかな香りが持ち味の吟醸酒や大吟醸酒と言われるフルーティーなタイプの日本酒はこの温度帯が一番おいしく感じられます。

例えば下の表の日本酒等は、どの日本酒も涼冷えの温度帯で味わうと最高に美味しさを感じることが出来るラインナップです。

獺祭東洋美人いっちょらい

日本酒を飲まないという方でもこの名前は知っているというくらい有名な「獺祭」です。

酒米を究極と言われる二割三分まで磨き醸し出される日本酒の味わいは、一度は飲んでいただきたいおすすめの日本酒でもあります。

口に含んだ時にトロリとしていて米の旨味もしっかりと感じられるのだけれど、爽やかな口当たり。

そしてグラスを近づけた時に感じられる華やかな果実や花を思わす様な甘い香りでなんとも言えない幸福感が味わえるそんな日本酒です。

品のある華やかな香りが特徴のこちらの「東洋美人 壱番纏 純米大吟醸 」は2015SakeCompetitionにおいて純米大吟醸部門にて2位を獲得した冠付きの日本酒です。

上品かつ華やかな香りだけでも満足してしまう日本酒のその味わいはみずみずしくかつ滑らかな味わいで飲んだ瞬間に、甘みと優しい米の旨味にノックアウトされること間違いなしのおすすめの日本酒です。

日本酒の初心者ならまずこの一本から入門編としていただきたいおすすめの日本酒です。

開栓と同時に香る華やかな吟醸香が心をくすぐるのが黒龍の「いっちょらい」という日本酒です。

飲んだ瞬間、口当たりが細やかで品のある舌触りに魅了されること間違いなし。人気のある日本酒の中には時折、過度に主張した味わいの物もあったりし、いささかいただけないと感じる時もあります。

しかし、この「いっちょらい」は品の良い味わいでまとめられている分どんな食事とも相性抜群で合わせやすい日本酒ともいえます。

蔵元:旭酒造㈱(山口県)
公式ページはこちら→
製品:獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 720ml
価格:5.292 円(税込)
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蔵元:㈱澄川酒造(山口県)
紹介ページはこちら→
製品:東洋美人 壱番纏 純米大吟醸 720ml
価格:3.780円(税込)
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蔵元:黒龍酒造㈱(福井県)
公式ページ→
製品:黒龍 吟醸 いっちょらい 1800ml
価格:2.646 円(税込)
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2-3. 花冷え(はなびえ)10

花冷え(はなびえ)の目安は、酒瓶を触ってみた時すぐに冷たさを感じる、冷蔵庫で数時間冷やした状態の日本酒の温度帯を指します。辛口の日本酒、やや酸味が強めの日本酒を爽快に飲みたい時に適した温度帯です。

香りは小さくなるのですが味わいがきめ細やかになり、お酒の味にまとまりが出てくるのが特徴です。例えば日本酒と言うと良く耳にする聞きなれた名前の下の表の様な日本酒等はこの温度帯でいただくとおいしく感じられます。

八海山越乃寒梅鶴齢

何も言うことがないくらい有名な「八海山」ですが八海山にはラインナップが色々あります。

中でもこの「本醸造 八海山」は値段もお手頃で比較的入手しやすいのでおすすめです。燗でつけると辛口になりすぎるように感じます。

この日本酒の特徴である辛口なのに柔らかく優しい米本来の甘味が消えてしまいます。

飲むなら断然、花冷えの温度帯で飲むことをおすすめします。

こちらも八海山と同様に日本酒を飲まない方でも知らない人がいないくくらい有名な銘柄「越乃寒梅」です。

越乃寒梅も燗酒で飲むのが良いもの、冷や(常温)で飲むのが良いものなどいろいろなラインナップが揃っています。

中でも「越乃寒梅 無垢 特別純米」は、燗酒にすると少し味と香りが強く出ては向かない気がします。

冷酒で飲むとしっとりとした特有の甘味ととろみがよく味わえるのでぜひ試してみて下さい。

日本酒の中でも辛口好きの人の間では定評のある「ザ・辛口」の日本酒がこちらの「鶴齢 純米 超辛口」です。

酒米や仕込み水にもこだわりを見せることでも知られている「鶴齢」辛口の日本酒が好みの方なら必ず一次は口にしているというくらい人気のある日本酒。

冷やして飲むことによりコクや旨味はしっかりと感じるのだけれど鶴齢特有の端麗辛口のキリッとした味わいがたまらない一本です。

蔵元:八海醸造㈱(新潟県)
公式ページはこちら→
製品:八海山 特別本醸造 720ml
価格:1.150円(税込)
入はこちら→

蔵元:石本酒造㈱(新潟県)
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製品:越乃寒梅 無垢 純米吟醸 720ml
価格:2.052円(税込)
購入はこちら→

蔵元:青木酒造㈱(新潟県)
公式ページはこちら→
製品:鶴齢 純米酒 超辛口 720ml
価格:1.512円(税込)
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 2-4. 雪冷え(ゆきびえ)5

雪冷え(ゆきびえ)の目安は、いわゆるキンキンに冷やした状態の日本酒のことを指します。酒瓶に結露が出来ており冷たいと瞬時にわかる様な状態の温度帯です。

この温度帯でいただくのにふさわしい日本酒はスパークリングと呼ばれる発泡性のある日本酒です。このくらいまで冷やして飲むのが適しています。

蓬莱泉大那風の森

蓬莱泉と言えば「空」が有名な日本酒です。酸味もあるがふんわりと広がる甘みがスーッと口の中に溶け込む様な旨さがある日本酒です。

その蓬莱泉のラインナップからスパークリングでおすすめなのが「蓬莱泉 スパークリング」です。飲みきりサイズの360mlで試してみたいと考えている方にも、食事会へお呼ばれした時の手土産にも最適です。

瓶内で自然発酵させているので口の中に含んだ時の発泡感がとても上品で優しい味に仕上がっています。男子諸君は、女子へのプレゼントにもピッタリです。

大那の大吟醸が平成28年度全国新酒鑑評会において金賞を受賞(しかも2年連続)という輝かしい実績を持つ蔵元。

その大那のラインナップの中からおすすめは「大那 純米吟醸 スパークリング」です。よく聞くにごり酒という種類になります。

酒を濾す際に全部きれいに濾してしまわず澱という酒粕を残して米の旨味をたっぷりと閉じ込めた日本酒です。

程良い発泡感が心地よく毎年冬の時期に発売される活性のにごり酒は売切れ御免の限定品となります。

風の森のラインナップは全て「無濾過、無加水、無加圧で、生で出す」にこだわっている蔵元。

ですから生のフレッシュさが何とも言えない魅力となっています。どのラインナップを飲んでも間違いがない日本酒です。

生ゆえに酸がたつ感じもありますがそれを米の旨味と甘味が程よいバランスをとっており「風の森を飲んで日本酒が好きになりました」というファンが多い。

日本酒ビギナーで日本酒は何を飲んでいいのかわからないという方の入門酒としてもおすすめできる一本です。

蔵元:関谷醸造㈱(愛知県)
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製品:蓬莱泉 スパークリング 360ml
価格:1.760円(税込)
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蔵元:菊の里酒造㈱(栃木県)
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製品:大那 純米吟醸 スパークリング 720ml
価格:1.782円(税込)
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蔵元:油長酒造㈱(奈良県)
公式ページはこちら→
製品:風の森 純米吟醸 雄町 720ml
価格:1.620円(税込)
購入はこちら→

 3. おうちで試せる!美味しい冷酒の飲み方

3-1. 酒瓶や徳利を「冷蔵庫」で冷やす

冷蔵庫に入れて12時間ほど冷やせば丁度飲み頃の温度になっており冷蔵庫なら瓶を立てて入れられる場所で庫内温度が58度程度の場所が良いでしょう。

一般的な冷蔵庫であれば野菜室は38度、冷蔵室は36度(メーカーにより温度帯の目安は違います)なので、立てて入れられ、庫内温度が58度という事であれば冷蔵室か野菜室で冷やすのがおすすめです。

3-2. 酒瓶や徳利を「氷水」で冷やす

ワインの手法でデキャンタジュという言葉を聞いたことがあるでしょうか、空気に触れさせることで味わいを引き上げる手法です。日本酒もワインと同様で空気に触れさせることで閉じていた香りが開き甘みや旨味が増します。ですから冷酒カラフェなどで冷やすというのはおすすめの方法なのです。

日本酒の甘味、旨味、香りが引き立ちます、方法は簡単で開栓した日本酒の瓶を冷酒クーラーに入れて冷やす、冷酒カラフェに氷を入れて日本酒を冷やすだけです。

より甘みを求めるのであれば瓶やカラフェを軽く回し日本酒全体に空気を含ませるようにすると味が変わります。但し一度回してしまった日本酒の味は元には戻らないので瓶で回した場合は飲み切ることを前提に行ってください。

3-3. 急いで冷やしたい時には「氷水+塩」で急冷する

購入してすぐに冷たい日本酒が飲みたい、そんなときもあります。そういう時には「氷水+塩」で急冷します。少し大き目の器に氷と水を入れ氷水を作ります。

その氷水にスプーン一杯ほどの塩をいれ塩を溶かすように、よく混ぜます。塩を入れることで水の温度が氷点下まで下がります。氷点降下の原理を利用して冷たい水を作り日本酒を急冷する方法です。

つけ混む時間は30分程度あればOKで、しっかりと冷えます。吟醸酒や生酒等を緊急で冷やす時に使える方法です。スパークリングタイプの日本酒の場合は瓶内発酵のガスの加減で開栓時に注意してください。

3-4. 冷酒に便利な道具

便利な道具

なくても冷酒を楽しめますがあるととても便利で簡単においしい冷酒もでき、そして食卓に出した時に小粋な演出ができる小物として冷酒クーラーや冷酒カラフェはおすすめです。

冷酒クーラーならコンビニで売っている袋入りの氷をそのまま投入し酒瓶を入れるだけでOKなので人が集まるホームパーティーなどには打って付けです。

また、冷酒カラフェは、ポケットがついておりそこに氷を入れ日本酒を冷やすことが出来ます。日本酒を薄めることなく最後まで楽しめるものになり暑い夏の夜にちょっと一杯などと言う時にも最適ではないでしょうか。

①アクリル冷酒クーラー 詳細はこちら→ 
②美濃焼冷酒クーラー 詳細はこちら→
③冷酒用ポケットカラフェ 詳細はこちら→ 

まとめ

冷酒

ここまで日本酒の「冷や」と冷酒の違いについてお話しして参りました。

また、日本酒には温度帯によって色々な呼び名がありその温度帯に適した日本酒の飲み方があるというお話もしてまいりました。

冷やで美味しい日本酒、冷酒で美味しい日本酒がお分かりいただけたのではないでしょうか、日本酒の奥深さにまた一つ触れていただけたのなら幸いです。