日本酒を飲みたくてもどうしても飲めない!でも気分は味わいたい!
そんな方のために、実はノンアルコール日本酒があるんです。
今の所、市場で売られているノンアルコール日本酒は2種類です。
月桂冠フリーと零の雫。今回この2種類を飲み比べてみました!
結論から言うと、やはり本来の日本酒の味わいと違いますが、これはこれでありという感じです。
もっと美味しく飲むためのアレンジの方法もご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
目次
1. 市販のノンアルコール日本酒は「月桂冠フリー」と「零の雫」2つだけ
現在、市場で販売されているノンアルコールには、月桂冠(株)が販売している「月桂冠フリー」と金沢にある老舗酒造メーカー(株)福光屋が販売している「零の雫」の2種類だけです。
それぞれのノンアルコール日本酒の特徴や原材料などを製造元のHP上の記載に基づき一覧表にしたものが下図です。
使われている原材料が全く違いますね!
上の表から想像するに本来の日本酒とは少し味わいが違いそう。
では実際に飲んでみましょう!
2. 月桂冠「月桂冠フリー」レポート
「月桂冠フリー」の原材料は、日本酒造りではまず使用されないと思われる柚子抽出物、調味料(有機酸、無機塩、アミノ酸)、酸味料、香料、甘味料(ステビア)、香辛料などを使用しています。
日本酒の本来持っている吟醸香のような風味を柚子抽出物で表現し、辛みは香辛料で調整、甘みはカロリーフリーのステビアを使用するなど本来の日本酒の原料とはならないような材料で造られているのが最大の特徴です。
日本酒を造るときの原材料を使用せずより、「日本酒らしい香りと味わいを再現する」事を目標に造られたメーカーの思いが詰まった一本とも言い換えられるかもしれません。
まず、開栓したときの香りは日本酒特有の吟醸香のようなかぐわしさはないものの日本酒に少し近いような香りがしました。色は無色透明でにごりもなくきれいな透明色です。
口の中に含むとほのかに日本酒風な香りが口の中に広がり次に来るのが「甘み」です。
原材料に甘みを引き出す甘味料のステビアが含まれていますのでその甘みだと思います。ステビアは、南米原産のキク科ステビアの葉を粉砕又は水で抽出したもので、お菓子や清涼飲料水などによく使われている甘味料です。
甘さは砂糖の250~300倍と言われており、確かにこの「月桂冠フリー」はネット上の口コミを見ても「甘い」と言う感想が多いのですが飲んですぐに甘みが口の中に広がり、飲みきった後も口の中に甘みが残る感じがします。香辛料を加えている様ですが甘さが強く辛みはあまり感じられませんでした。
飲んでみた感想
日本酒の味がするのかと言われると日本酒が好物な身からすると日本酒の味というよりは、日本酒により近づけた飲み物という感想です。このまま飲むのだとしたらキンキンに冷やして氷を少し入れてロックで飲むのがよいのかなと思いました。
製造元 | 月桂冠(株)ホームページはこちら→ |
購入先 | ※2019年終売となりました。 |
3. 福光屋「零の雫」レポート
こちら福光屋の「零の雫」は、原材料は「月桂冠フリー」とは全く異なり、日本酒造りの時と変わらない米と麹のみを使用して造られています。原材料は日本酒造りの時と同じなのにアルコール分がないとなぜこんなに味が変わるのかと不思議になるくらい日本酒とは異なる味わいになります。
酒造メーカーが、日本酒造りと同様の原材料を用いてアルコール抜きで「お米の旨味とやや酸味がきいた純米酒風」をどこまで再現することができるのかという挑戦を試みた渾身の一本になるのでしょう。
こちらは、開栓したときの香りは日本酒の香りと言うよりお酢の香りに近い様に感じました。酸を感じる匂いです。色は無色透明ではなく薄く色づいており、お酢の色に似ています。
猪口に注ぐと少しだけ、とろみがありサラッとして無色透明だった「月桂冠フリー」とは全く違うのがわかります。
原材料も「月桂冠フリー」とは違い、こちらの「零の雫」は、米と麹のみで造られた純米酒テイストの飲み物ということになります。ネット上での感想は様々ですが私が飲んでみた感想は「酸味の薄いリンゴ酢」です。
飲んでみた感想
確かに甘みよりも酸味が感じられます、ただ、その酸味はお酢のような強い酸味ではなくとても優しいテイストの酸味で、サラダにバルサミコ酢をかけて食べているとか、健康のためにリンゴ酢を毎日欠かさず飲んでいると言うような「お酢好き」の人からしてみたら酸味が足りないパンチのない味わいと言うことになるかもしれません。
日本酒の味がしますか?と問われると少し違う味わいだと思うのですが、お酒が飲めない人がお酒の代わりに飲むドリンクと考えたら個人的には充分いける味わいかなと思いました。(リンゴ酢や酸味のきいたものが嫌いでない人)
こちらもこのまま飲むのであれば、冷やして飲む方が美味しいと感じました。
製造元 | (株)福光屋 ホームページはこちら→ |
購入先 | 購入はこちら→ |
4. もっと美味しく飲んでみよう!アルコールフリー日本酒の裏技
この2つのノンアルコール日本酒は、確かに日本酒としてそのまま飲むには飲みづらいと言う方もいらっしゃるかもしれません。そんな方のためにこんな飲み方はいかがでしょうか、と言うことで試してみましたので気になる方はぜひ、挑戦してみてください。
4-1. 月桂冠「月桂冠フリー」|柑橘系ジュースで割ってカクテル風に!
「月桂冠フリー」の味わいは、甘さが特徴だと思います。飲みやすくするにはその甘みを少しだけ和らげてあげると飲みやすくなるのではないかと思います。
例えば酸味のあるオレンジやグレープフルーツなどの柑橘類のジュースなどをお好みで割って飲んでみてもいいと思います。もともとの甘みがフルーツの酸味で調和されて優しい味わいのカクテル調になり飲みやすくなります。
今回は、オレンジジュースとグレープフルーツエキスの2種類を試してみましたがどちらもフルーツの酸味が甘味を調和してくれて飲みやすくなりました。甘味が気になると言う方におすすめです。
4-2. 福光屋「零の雫」|ジャムなどの甘みを加えてナチュラルドリンクで!
「零の雫」の味わいの特徴は、酸味なのでここに甘みを加えてあげることで飲みやすくなります。また、原材料が自然のものを使用しているので加える甘みもジャムや蜂蜜などのナチュラルテイストのものが合いそうです。
今回は、柚子ジャムを使用してみました。和柑橘の甘みが米の成分にとてもよくマッチして美味しくいただけました。また、夏など少し爽やかな口あたりで飲みたい時などにはソーダー類で割っても良さそうです。
甘みのある炭酸系飲料で割って飲んでみましたがこちらも意外に美味しくいただくことができました。
ぜひ色々試してみて、美味しい飲み方を見つけてください!
まとめ
現在、市販されているノンアルコール日本酒は「月桂冠フリー」と「零の雫」の2種類。それぞれに特徴や味わいに違いがありました。
日本酒と同様の原材料を使用して造られているナチュラルテイストのノンアルコール日本酒「零の雫」は、日本酒というよりは健康飲料のリンゴ酢のような味わい。
日本酒に使われている原材料は使用せず味・香りをより日本酒寄りに造り上げたのが「月桂冠フリー」で、味わいは甘みを全面に押し出し飲みやすくしている。
味わいさえお好みであれば、体質や持病などの理由で日本酒を飲みたくても飲めない方にとっては、嬉しい一本になるのかもしれません。
味わいの感じ方は人それぞれで、この記事での甘味、酸味の表現もあくまでも個人的な感想に過ぎません。今回のレポートが日本酒を飲みたいけれど飲めない方々の何らかのお役に立てたのでしたら幸いです。
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