にごり酒の仲間である「どぶろく」 一般的な日本酒よりも甘くて飲みやすいと人気が上がっています。
しかし、居酒屋などでもあまりどぶろくを置いておらず、一番美味しい飲み方を知っている方は少ないのではないでしょうか?
そこで、今回はどぶろくを最高に美味しく飲む「どぶろくの美味しい飲み方」をご紹介します。
「冷やす?熱燗でもよい?」そんな疑問にお答えします。ぜひ参考にしてください!
1. どぶろくの美味しい飲み方とは
どぶろくはにごり酒と同様火入れをして活性化を止めてあるものと、生のまま瓶詰している活性タイプのものがあります。文字通り活性タイプのものは瓶の中でも酵母が生きており届いて冷蔵庫で保管していても発酵し続けており熟成していきます。
活性タイプのものは勿論ですが、瓶詰後に火入れをして酵母の醗酵を止めていている火入れタイプのものでも、醪(もろみ)の中には酵母が出す自然な炭酸ガスが残留しています。
このため火入れタイプのものでも中には開栓時に吹き出す時がありますので、栓はすぐに開けてしまわないで泡が落ち着くまで瓶の栓をゆるめたり閉めたりを繰り返して様子をみながら気を付けて開栓します。
1-1. キンキンに冷やして飲むのがオススメ
どぶろくは冷蔵庫でキンキンに冷やして飲むのがオススメです!
もちろん常温でも美味しいのですが、特に5℃以下に冷やすと適度な酸味と甘みを楽しむことができます。
氷を入れてロックにして飲むのもおいしいですよ。
1-2. 混ぜて楽しむ
栓をしたままゆっくりと何回か瓶を傾けて下にたまっている醪(もろみ)を混ぜ合わせます。
再びグラスに注いで飲んでみると今度は同じ甘さでも醪(もろみ)と混ざり合ったことにより一層甘味が増し、濃醇な舌触りと喉ごしが楽しめます。
清酒よりもまろやかで風味も高く飲みやすいというのがどぶろくの特徴ではありますが、少し濃い目だと感じるのなら氷を入れて飲むまたは、水で少し割って飲んでも良くお好みでアレンジしてみるといいかもしれません。
自然な甘みと醪(もろみ)が混ざったことによる少しざらついた舌触りは皆さんよくご存じの「甘酒」を思わせるそんな味わいです。
2. どぶろくの飲み方アレンジ方法
生のまま瓶詰している活性タイプのどぶろくは、グラスに注ぐと上の写真の様にプチプチと泡が湧いてきます。このまま飲むと濃厚な味わいが楽しめますがその他に色々アレンジしても楽しめます。
2-1. ロックですっきりと
醪(もろみ)が混ざった味わいがどぶろくの醍醐味でもありますが少し濃すぎて飲みづらいと感じる方もいらっしゃるでしょう。そんなときにはグラスに氷を入れて飲んでみましょう。
氷がうまい具合に溶けて醪(もろみ)と混ざり合い、すっきりとした味わいに変わって非常に飲みやすくなります。
それでもまだ飲みづらいと感じるのであればそこに水を少したしてみましょう、お好みの濃度まで薄めて飲んでみて下さい。
どぶろくは旨味、甘味、酸味がとても濃厚な飲み物なので多少の水を加えても味が崩れることはないので安心していただけます。
2-2. 炭酸水で割ってさわやかに
炭酸で割って飲むのもおすすめです。例えばジンジャーエールやコーラなどの炭酸飲料で割って飲んでみましょう。
お好みですが、どぶろく1に対して炭酸は2程度のバランスがいいでしょう。
どぶろくの米の甘味と炭酸飲料の甘さがうまく混ざり合い美味しいです。炭酸を加えることによりさわやかな飲み物に代わります。
2-3. フルーツリキュールで割っておしゃれに
カシスリキュールやマンゴーリキュールなどの甘酸っぱいリキュール類とにごり酒も相性がいいです。
どぶろく2に対してリキュール1を入れそのままだと味が強いので氷を入れて飲んでみて下さい。
どぶろくがなんともおしゃれなカクテルに早変わりしてしまいます。チーズや生ハムなどとも相性が良くどぶろくが小粋なドリンクに変身です
2-4. 燗につけてさらにまろやかに
どぶろくは、燗付けして飲んでもまた美味しくいただけます。
冷たく冷やして飲む場合は、どぶろく特有の甘味はやや控えめに感じられ、酸味が少し勝ります。
酸味が気になる方もいらっしゃると思います。そんなときには燗付けがおすすめです。
燗につけると酸味は薄れ、キレが増し辛口の味わいが楽しめます。穀物本来の香りと味が際立ちますのでまず冷やで飲んでみて、その後燗付けして楽しんでみる。違いを知ると飲む楽しさも倍増します。
3. 実はどぶろくには栄養たっぷり
どぶろくにはコウジ酸、アミノ酸、酵母が豊富に含まれています。
どぶろくを含む日本酒は昔から「百薬の長」と言われる通り適量を守り飲みすぎなければストレスの軽減や食欲増進、睡眠促進や動脈硬化予防にも役立ちます。
また、アミノ酸が豊富に含まれていることにより保水力効果や美肌効果などが促進される、コウジ酸に関しては美白効果も解明されています。
さらに現代人の悩みの1つ不眠には酵母が絶大な力を発揮することが研究発表され様々な製品が販売されています。
3-1. コウジ酸には美白効果
美容オタクの女性ならご存知の美容誌MAQUIAの2018年上半期ベストコスメ 新知見部門1位に選ばれた「ONE BY KOSÉ メラノショット ホワイト」
この化粧品は進化系コウジ酸美白美容液でスキンケア製品に特に力を入れているコーセーが50年の長きにわたり美白と向き合い取り組んだ結果、酒のコウジ酸がシミをつくるメラノサイトを直撃して、美白効果を発揮。
シミや、色ムラのない明るくクリアな肌に導く薬用美白美容液ということで瞬く間にコスメにうるさい女子の間で大ブームを巻き起こした商品です。
肌につけることはもちろんおすすめですが飲んで直接、体内に吸収させれば更に効果が期待できます。肌が気になる方は化粧品で外側からそしてどぶろくを飲んで体の内側からと、ダブル効果を狙うのが美肌を手に入れる近道です。
3-2. アミノ酸は7種類|必須アミノ酸4種も含まれている
どぶろくを含む日本酒には7種類のアミノ酸が含まれています。特に必須アミノ酸と言われる物は体内では合成されず、食物からしか補給できないことで知られています。
バリン、ロイシン、イソロイシン、ヒスチジンの必須アミノ酸に加えプロリン、アルギニン、アラニンという7種類のアミノ酸が豊富に含まれているのです。
カツオやマグロの魚類、豚や牛の肉などにもアミノ酸は含まれているのですが、特に4種類の必須アミノ酸を含んでいるというのが日本酒の特徴であり4種類全てが含まれている食品は他に類を見ません。
アミノ酸は、私たちの体のタンパク質を構成する大切な役目をするものです。そして毎日必ず取らなければいけないとされている食品でもあります。
どぶろくなら食事時に晩酌で毎日継続し楽しみながら飲むことで自然に体に大切なアミノ酸を摂取することができ健康維持に役立つことができるのです。
3-3. 酵母の力で眠りの質を向上する
2014年第39回日本睡眠学会定期学術会にて ライオン株式会社研究開発本部チームが筑波大学との共同研究により「清酒酵母のノンレム睡眠誘導活性」と言う学術発表を行いました。
この発表の内容は「清酒酵母」に“睡眠の質”を高める効果があるとしたものでその後、同社より「グッスミン 酵母のちから」と言う睡眠に悩みのある方々への機能性食品を販売しました。
「清酒酵母」には、深い睡眠を誘発するアデノシンA2Aと言う成分の活性化能を著しく高める効果があるため質の良い深い眠りと寝起きのすっきり感を導くのです。
どぶろくにも上質な酵母が含まれており飲むことにより良質な睡眠とすっきりした寝起きを手に入れることが出来るという訳です。
もちろん飲み過ぎては逆効果なので、100mlほどに抑えると良いかと思います。
4. おすすめのどぶろく3種
どぶろくには「どぶろく特区」と呼ばれ、全国各地に国の構造改革による地域振興を目的とした特定農業者による濁酒製造を許可している区域があります。どぶろくと言うと、そこで製造されているものが多いです。
その中からこれはというおすすめのどぶろくを3種ご紹介します。
4-1. とおの どぶろく 生もと
岩手県にある民宿「とおの屋」が自家醸造している「どぶろく」です。(岩手県遠野市どぶろく特区)その、とおの屋4代目佐々木要太郎氏は厨房に入る傍ら自家栽培米を使ってどぶろく醸造する醸造家でもあります。
2011年、民宿に隣接する敷地に和のオーベルジュ『とおの屋 要(よう)』をオープンすると瞬く間に東京の飲食店や酒販店、ワイン関係者までも声を揃えて絶賛する店になりました。
そんなとおの屋が届ける「とおの どぶろく 生もと生」は一般によくある素朴で野趣味あふれるどぶろくではなく、サラッとした舌触りで、きめ細かく実に上品な味わいに仕上がっています。
蔵元:とおの屋(岩手県) 公式ページはこちら→
製品:とおの どぶろく 生もと生 720ml
価格:3.780円(税込)
購入はこちら→
4-2. みちのく山形のどぶろく ひとめぼれ 黒どぶ 無濾過火
山形県の酒田発酵が手掛けるどぶろくは、TOKYOどぶろくフェスタ2012にて最優秀大賞を受賞したどぶろくになります。
山形県産の出羽燦々とひとめぼれを原料にし、酵母は山形酵母、仕込み水には鳥海山の伏流水を使用と言うこだわり。冬場に仕込む伝統の寒造りで醸した本格派のどぶろくです。
通常のどぶろくよりも醪が多めに入っているためどぶろく特有の舌触りと濃醇甘口のトロリとした甘みが何とも言えずくせになる一品です。
蔵元:酒田発酵㈱(山形県) 公式ページはこちら→
製品:みちのく山形のどぶろく ひとめぼれ 黒どぶ 無濾過火入れ 720ml
価格:1.850円(税込)
購入はこちら→
4-3. 鶯印(うぐいすじるし)のどぶろく
こちら山口酒造の鶯印(うぐいすじるし)のどぶろくは、アルコール度数が6度なので度数が高い日本酒は苦手と言う方々でも大変飲みやすくなっています。
甘すぎず、酸味も強すぎず飲みやすい「甘酸っぱさ」で酸味と甘味のバランスが絶妙で万人向けのどぶろくと言ってもいいでしょう。
どぶろくをさわやかに楽しんでみたい人向けの入門酒としておすすめです。
蔵元:合名会社 山口酒造場(福岡県) 公式ページはこちら→
製品:鶯印(うぐいすじるし)のどぶろく 720ml
価格:1.850円(税込)
購入はこちら→
まとめ
ここまでどぶろくの美味しい飲み方やその効能についてお話ししてまいりました。
今までどぶろくとは何だろうと考えていた方、どぶろくは知っていたけれど飲み方やその効果があまりわかっていなかったという方々にはどぶろくとにごり酒の違いや、飲み方で楽しめる方法などがお分かりいただけたのではないでしょうか。
どぶろくは美容にも健康にも良い天然のサプリメントとも言えるでしょう。この記事が皆様のお役に立てたのなら幸いです。
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