長野県といえば、日本の中でも自然豊かな土地。
アルプスの山々から流れる美味しい湧き水、良質な酒米を育てる気候風土が揃っているため、おいしい日本酒がたくさんあります。実際、日本酒の酒蔵数ランキングは全国2位を誇っています。(H30 国税庁)
全国的にも有名な銘柄もあり、例えば「真澄(ますみ)」や「明鏡止水(めいきょうしすい)」などは聞いたことがある方が多いのではないでしょうか?もちろん、有名銘柄以外にも地酒などおすすめしたい銘柄がたくさんあります!
そこで今回は厳選して長野の日本酒12本をご紹介したいと思います。本当はもっと紹介したいところですが…厳選中の厳選です。有名銘柄だけでなく地元で人気の銘柄も含めて、ECサイトやランキングサイトで上位のもの、そして私が実際に飲んで「おいしい!」と思った銘柄を紹介していきます。
ぜひ気になる1本を見つけてもらえるとうれしいです!
(※味わいの表現は個人の主観です。感じ方は人によって異なりますので断定するものではありません。)
目次
長野県の日本酒プロフィール
酒蔵数 | 合計75蔵(全国第2位) 国税庁 清酒製造業の概要平成30年調査分「企業数の推移 都道府県別」より |
特徴 | 長野県は日本アルプスがあるように豊かな山々に囲まれた自然豊かな山間地。山から流れ出る湧き水は日本酒造りにうってつけ。 雪深く、長い冬に備えて昔から味噌や漬物などの発酵を用いた保存食の文化が根付く。そんな発酵食品に合わせて、地酒である日本酒は香りは控え目で味わいはしっかりとした旨味が感じられる日本酒が多い印象。 |
歴史 | 日本酒造りは、諏訪神社など神社への供物として造られたのが始まり。平安時代の書物「今昔物語」第28巻の下りに、信濃国へ赴任したお役人の歓迎の宴席で「酒の中に胡桃をすりつぶしたものを混ぜて熱燗にして出した」という描写もある。 現在では「金紋錦」「ひとごこち」や、全国でも愛される「美山錦」など高品質の酒米を開発。また、有名な7号酵母は長野県の宮坂醸造が発祥蔵。 |
有名な銘柄 | 真澄・信州亀齢・明鏡止水など |
1. 信州亀齢 純米吟醸 無濾過生原酒
信州亀齢(しんしゅうきれい)は、第86回関東甲信越国税局酒類鑑評会で「最優秀賞」を受賞し、ますます注目される銘柄の一つ。全国でも数少ない女性杜氏の蔵が醸す日本酒です。
様々ラベルがある中でも長野県産の酒米ひとごこちを100%使ったこちらの純米吟醸は、甘味と酸味のバランスがたまらない一本でおすすめです!
米の旨みに加え、甘味、そしてほのかに感じるなめらかな酸。生原酒ということもありアルコール度数は16%と少し高めですが、クセがなくさらりと飲めてしまいます。
蔵元の公式ページでも推奨していますが、お蕎麦に合わせると断然この日本酒の美味しさが引き立つように感じました。
そのほかでは、魚の粕漬けみたいなものとも相性抜群です。冬の脂ののった魚の粕漬けなどは最高のおつまみになるのではないでしょうか!
味わいのプロフィール
甘味 | |
しっかりと下甘味を感じる | |
酸味 | |
酸味は割としっかり目、嫌な感じは全くせず甘味とのバランスが良い | |
フルーティー | |
吟醸香は優しくほのかに香る程度 | |
旨味 | |
甘味と共に米の旨みがしっかりと感じられる | |
アルコール度 | 16% |
精米歩合 | 55% |
おすすめの飲み方 | 無濾過生を一番美味美味しく頂くには、冷やがおすすめです! |
蔵元 | 岡崎酒造(株)(公式サイト) |
製品名 | 信州亀齢 純米吟醸 無濾過生酒 720ml |
価格 | 1,630円(税込) |
購入できるところ | ご購入はこちらへ→ |
2. 川中島 幻舞 特別本醸造
長野県内最古の酒蔵、酒千蔵野酒造(長野市)による「幻舞(げんぶ)」も女性杜氏によるお酒で、繊細で優雅な味わいが魅力です。中でもこちらの特別本醸造は、全く飲み飽きしない本当に完成度の高いラベルなのでぜひ飲んでほしい一本。
開栓するとパイナップルのような軽い香りがたちこめ、口に含むとふわっと甘味が広がります。さらりとした甘味なのでサッパリ飲めて、後味のキレの良さも抜群です。どんな食事とも合わせやすい味わい。本醸造りだと強めのアルコール感を感じるものもありますが、こちらは全くなく、本当に本醸造?と思うほど味わいが洗練されています。
ヒラメの薄造りなどは最高の酒の友!落ち着いた味わいなので淡泊な食べ物とも相性よし。
もちろんホタルイカの沖漬けのような濃い目の味わいのおつまみともよく合います。
味わいのプロフィール
甘味 | |
まったりとした甘味ではなくさらりとした甘味 | |
酸味 | |
酸味はありますが、底まで強く感じない | |
フルーティー | |
大吟醸系の華やかな香りではなく、ほのかな甘い香り | |
旨味 | |
米の旨みと共に米の甘味を感じる | |
アルコール度 | 15% |
精米歩合 | 59% |
おすすめの飲み方 | 常温でも良いかもしれませんが冷酒の方がさらりと飲めます。 |
蔵元 | (株)酒千蔵野(しゅせんくらの)(公式サイト) |
製品名 | 川中島 幻舞 特別本醸造 720ml |
価格 | 1,265円(税込) |
購入できるところ | ご購入はこちらへ→ |
3.夜明け前 純米吟醸生酒
「夜明け前」を醸す小野酒造店(上伊那郡辰野町)は、標高810メートルという高地に位置している酒蔵です。中でもフルーティーな「生一本(きいっぽん)」シリーズはとても人気なのですが、特に12月頃に冬季限定で販売されるこちらの生酒はぜひ飲んでほしい!本当にフレッシュで華やか。舌にぴりぴりとくる刺激がたまらないです。
開栓するとただよう甘くフルーティーな香り。口に含んだ瞬間の甘味、そして鼻から抜ける甘味に包まれます。少し時間をおいて温度が上がると、どっしりとした旨味が前に出てくる感じです。
この日本酒には、しっかりした味付けのものが合う感じがしました。
例えば、手羽先の甘辛煮のように、醤油やみりんでしっかりと味付けしたようなものはベストマッチだと思います。
レンコンやゴボウなどを少しピリ辛で炒めた惣菜などもよく合うと思います。
味わいのプロフィール
甘味 | |
冷酒でも甘味は感じられるが、常温で飲むとより甘味が増す | |
酸味 | |
酸味を強く感じる事はない | |
フルーティー | |
果実系の甘い香りが優しく漂う | |
旨味 | |
米の旨みを、ほどよく感じる | |
アルコール度 | 16% |
精米歩合 | 55% |
おすすめの飲み方 | 冷酒も良いが、常温で甘味を感じながら頂くのがベスト |
蔵元 | ㈱小野酒造(公式サイト) |
製品名 | 夜明け前 純米吟醸生酒 720ml |
価格 | 1,870円(税込) |
購入できるところ | ご購入はこちらへ→ |
4.大信州 槽場詰め純米大吟醸生 (大信州酒造)
大信州酒造(松本市)は長野県産のひとごこち、金紋錦を主な酒米とする蔵。米の旨みを存分に生かした深い味わいがファンに人気です。中でも毎年11月末に販売される新酒の「槽場詰め(ふなばつめ)純米大吟醸生」はぜひ飲んでほしい一本。北アルプスの天然水と地元の契約栽培米「ひとごこち」を100%使用してできた日本酒です。
「槽場詰め(ふなばつめ)」とは、酒屋や飲食店の方々がいる前でお酒をしぼること。本来、絞った後に瓶詰めされるまで少し調整を入れて味が整えられますが、槽場詰めではその場でしぼるので実力がないとなかなかできないやり方ですね。まさにしぼりたて、一切調整無しの酒蔵のピュアな味わいを楽しむことができます。
開栓するときに「ポン」と勢いのある音が鳴り、メロンのような甘~い香りがただよいます。シュワッとしていて、甘味と酸味の良いバランスを感じます。キレもよく上品な味わい。これは単体で飲んでもおつまみと合わせてもおいしい日本酒です。
開栓後1日おいて2日目に再度飲んでみましたが、酸が落ち着き、フレッシュ感はそのままで甘味やジューシー感が少し増しているように感じました。こうやって日をおいてまた違った味わいを楽しめるから日本酒はやめられないんですよね。
合せるなら八宝菜のようにシンプルな味付けの料理が良く合います。醤油やソースなどがベースの料理よりも。
家庭でも簡単に作れるアサリの酒蒸しや青菜のおひたしなんかも良いですよ。
味わいのプロフィール
甘味 | |
甘味確かに感じます、ただ甘ったるいという感じではない | |
酸味 | |
シュワッとしていて酸がたつ感じは分かります | |
フルーティー | |
フルーティー感もほどよく感じられる | |
旨味 | |
米の旨みそのものも感じられる | |
アルコール度 | 16% |
精米歩合 | 55% |
おすすめの飲み方 | 冷酒がおすすめ |
蔵元 | 大信州酒造㈱(公式サイト) |
製品名 | 大信州 槽場詰め 純米大吟醸生 720ml |
価格 | 1,980円(税込) |
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5.真澄 漆黒(KURO)純米吟醸
諏訪市の宮坂醸造が醸す「真澄(ますみ)」は、7号酵母の発祥蔵であり長野県を代表する銘柄としても有名ですよね。少し前までは色々な酵母を使用した日本酒造りをされていた印象ですが、近年では「7号酵母」「県内酒造好適米」を使用した「真澄」のオリジナルスタイルの追求を行っています。これは「自社酵母 (6号)」「全量純米」「昔ながらの生酛造り」で一躍全国に名を広めた新政と似ていますね。
オリジナルスタイルにチェンジして真澄の定番ラベルも大幅にリニューアルしました。ラインは4種類。
・山廃純米吟醸酒「真朱(あか)」
・長野県産の酒米、山恵錦とひとごこちを使った純米吟醸酒「白妙(しろ)」
・長野県産の酒米、美山錦とひとごこちを使った純米酒「茅色(かや)」
・長野県産の酒米、美山錦と兵庫県の山田錦を使った純米吟醸酒「漆黒(くろ)」
中でも一番スタンダードタイプである「漆黒(くろ)」は、とてもバランスがとれた味わいでおすすめです。香りは落ち着いていて、すっきりな味わいなので食中酒としてGood。甘味が優しく広がり、その後追いかける旨味をしっかり感じます。
雑味が全くなく、口当たりは少しとろみもありまろやかです。日常的な食卓に並ぶ食事、味付けが少し濃いめの食事にとても合います。
味噌煮込みうどんは、味噌の発酵成分と日本酒の旨味がとても相性良く溶け込んでくれて美味しいです。
また、巾着に出汁がしっとりと染み込んだ巾着玉子も凄く相性が良いお惣菜です。
味わいのプロフィール
甘味 | |
辛口のお酒だと思いますが、ほどよい甘味も感じる | |
酸味 | |
少し感じます、強くはない | |
フルーティー | |
吟醸香はあまり感じられない | |
旨味 | |
米の旨みがしっかりとありますが、スッとキレる軽い辛口 | |
アルコール度 | 15% |
精米歩合 | 55% |
おすすめの飲み方 | 個人的には、燗よりも常温~少し冷やした冷酒が好み |
蔵元 | 宮坂醸造㈱(公式サイト) |
製品名 | 真澄 漆黒(KURO)純米吟醸1800ml |
価格 | 2,970円(税込) |
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6.明鏡止水 climat i-type 純米吟醸 Double SIX
「明鏡止水」を醸す大澤酒造(佐久市)は、松尾芭蕉が奥の細道の旅に出た江戸時代1689年(元禄2年)創業、332年の歴史ある酒蔵です。明鏡止水の定番は赤いラベルの「明鏡止水 純米吟醸」ですが、今回は「1000本限定」につられてこちらの「climat i-type 純米吟醸」を購入しました。酒屋さんのimadeyaさんとのコラボレーション酒です。これがなかなか旨かったです。
華やかすぎず飲み心地はさらりとしていて、とってもきれいな味わいです。冷酒で飲むと辛口のドイツワインのようなミネラル感も感じられ、少し時間をおいて常温にするとはっきりとした甘味が口の中で長く続くようになります。ふんわりとした飲み心地なのでおとなしいタイプのお酒かと思いきや、実は飲めば飲むほどどっしりとした力強い味わいに感じられる不思議な味わい。
味の濃淡があるはっきりとした味わいの料理に向いていると思います。
例えば、鴨のステーキなど少し脂のきつい料理ともこの日本酒なら合わせやすいと思います。日本酒のミネラル感とキレが口の中の脂を流してくれて料理と一緒に美味しく頂けます。
ホッケなどの脂がのった干物ともベストペアリングで、お互いの旨味が絡み合って相乗効果で一段と味の可能性を広げてくれます。
味わいのプロフィール
甘味 | |
甘いか辛いかと聞かれれば、辛口の酒だが甘味は感じる | |
酸味 | |
さほど酸を強く感じる事はない | |
フルーティー | |
柔らかく優しい香りがほのかに香る程度 | |
旨味 | |
なめらかなに口に広がりキレがある。飲み進めるとどっしりと旨味がくる | |
アルコール度 | 16% |
精米歩合 | 50% |
おすすめの飲み方 | 冷酒でも良いが、常温で飲むとどっしりとした旨味を感じる |
蔵元 | 大澤酒造㈱(公式サイト) |
製品名 | 明鏡止水 climat i-type 純米吟醸 Double SIX 720ml |
価格 | 1,925円(税込) |
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7.十六代 九郎右衛門 純米吟醸 無濾過生原酒
「九郎右衛門(くろうえもん)」を醸す湯川酒造店(木曽郡)は、標高936メートルの高さの場所にある酒蔵で、「日本で最も星に近い酒蔵」がキャッチフレーズ。(実は同じ長野県の真澄が標高960mの場所に富士見蔵を作り実際は日本で2番目)歴史も古く江戸時代1650年創業で371年の歴史を誇る老舗酒蔵でもあります。
こちらの黒いラベル「純米吟醸ひとごごち」は、華やかな香りとやわらかな甘味が素晴らしい一本。口に含むとリンゴのようなパイナップルのようなフルーティーな香りと甘味を感じます。これがとっても華やか!
トロリとした舌触りでボリューミー、しっかりとした米の旨み、爽やかな酸味も感じさせてくれるバランス抜群の日本酒です。しかもアルコール度数16度ですが強いアルコール感を感じません。
酸味はありますが控え目、飲んだ後はドライ感も少し感じる味わいは、冬なら鍋料理にピッタリではないかと思います。少しコクの出る豆乳鍋似合わせてみましたが、なかなか美味しかったです!
味わいのプロフィール
甘味 | |
甘味しっかりと感じます | |
酸味 | |
優しい酸味なのですがシュワッと感じます | |
フルーティー | |
純米吟醸らしいフルーティーな香り | |
旨味 | |
ボリューム感がありたっぷりと米の醍醐味を感じます | |
アルコール度 | 16% |
精米歩合 | 55% |
おすすめの飲み方 | 常温も悪くないが、冷酒で頂くのがおしゃれです |
蔵元 | ㈱湯川酒造店(公式サイト) |
製品名 | 十六代 九郎右衛門 純米吟醸 無濾過生原酒 720ml |
価格 | 1,659円(税込) |
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8.豊香 純米原酒 生一本
「豊香(ほうか)」を醸す豊島屋(岡谷市)の代表銘柄は、神渡(みわたり)になります。
厳しい寒さが続くと諏訪湖が全面凍結し、更に寒さが増すと一夜にして湖面に亀裂が生じる自然現象が起こります。この現象を昔の人々は諏訪大明神(上社)が女神(下社)のもとにお渡りになる御神渡(おみわたり)と呼び、言い伝えられているそうです。そんな諏訪大社の神話にちなんでつけられたのが「神渡(みわたり)」です。
豊香は、そんな伝統的な日本酒を醸す豊島屋の息子さんが、若い蔵人達と力を合わせて醸す新ブランドの日本酒になります。
こちらの純米原酒生一本は、口に含んですぐに米由来の甘味と深い旨味を感じます。たっぷりと口の中に広がるコクがすごい。17度の高めのアルコール度数なので、少しアルコール度数を落としたいのなら天然水のお水をペットボトルのキャップで1~2杯お猪口に足して薄めて飲んでもOKです。水っぽくなるようなことはなく、飲みやすくなります。
異色な組み合わせかも知れませんが結構いける組み合わせがあります!単純に角煮などは相性よしなので今回は角煮まんじゅうを合せてみました。
ふかふかのおまんじゅう生地と甘辛い角煮が絶妙でもの凄く美味しい長崎の名物ですが、この角煮まんじゅうと「豊香 純米原酒 生一本」が意外にも合います。
出歩くことが難しい最近のご時世、取り寄せで少し贅沢に組み合わせてみても楽しいです。
味わいのプロフィール
甘味 | |
米の甘味を強く感じる | |
酸味 | |
口の中に広がったとき酸味を感じるが強いという感覚はない | |
フルーティー | |
吟醸酒のような、強く華やかな香りではない | |
旨味 | |
ふくよかな米の旨みを存分に楽しむことができる | |
アルコール度 | 17% |
精米歩合 | 70% |
おすすめの飲み方 | 冷や~常温で飲むのが良い感じ |
蔵元 | ㈱豊島屋(公式サイト) |
製品名 | 豊香 純米原酒 生一本 720ml |
価格 | 1,362円(税込) |
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9.亀の海 旨口純米
「亀の海(かめのうみ)」を造る土屋酒造店(佐久市)は、蔵の井戸から湧き出る千曲川伏流水の非常に水質の良い軟水を使ったまろやかな味わいが定評です。1800mlの一升瓶を、2,000円台で購入できるコストパフォーマンスの良さもこの日本酒の魅力です。その亀の海の一番スタンダードなラベルがこちらの旨口純米。
口に含むと一杯に広がる果実感と米の甘味、トロリとしたしたざわりは純米吟醸といっても良いのでは?と感じるくらいです。県米である「ひとごこち」を使用し、山沿いのお蔵らしい旨味がたっぷりとのった日本酒に仕上がっています。
飲み心地は軽めに感じますが、しっかりとした味わいを感じられること、コストパフォーマンスも良いので 普段使いの食中酒としてもおすすめできます。
蔵元のホームページに鶏の照り焼きがとても合います。と書いてあったので試しに挑戦!
確かに少し甘辛いタレに絡めた鶏肉と絶妙に合います!ちょっと本日は飲み過ぎ・・・皆さんもぜひ鶏の照り焼きで1杯やってみてください!きっと飲み過ぎるはず・・・
少し甘辛い濃厚な味付けのものの方が旨純タイプの日本酒にはピッタリなのだと納得です。もう1品は穴子焼きで試してみました。
白焼きも良いのですが少しタレなどで甘辛くした方がこのお酒にはに合う気がしました。やはりここでも飲み過ぎです。皆様はくれぐれも飲み過ぎにはご注意願います。
味わいのプロフィール
甘味 | |
しっかりとした甘味が感じられる | |
酸味 | |
ほどよく酸味がのっている感じ | |
フルーティー | |
フルーティーな香りが口の中に広がる | |
旨味 | |
たっぷりの旨味が特徴 | |
アルコール度 | 15% |
精米歩合 | 59% |
おすすめの飲み方 | 冷酒でもよし、常温でも美味しくのめる |
蔵元 | ㈱土屋酒造店(公式サイト) |
製品名 | 亀の海 旨口純米 1800ml |
価格 | 2,200円(税込) |
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10.鼎 純米吟醸
日本酒の愛飲家の中では知る人ぞ知る銘柄、「鼎(かなえ)純米吟醸」。蔵である信州銘醸(上田市)の看板酒は「秀峰喜久盛」と「滝澤」です。こちらの「鼎」は信州銘醸の東京農大出身の3人の蔵人が名酒「十四代に負けない日本酒」をコンセプトに醸している蔵人の情熱の作品となっています。
大量生産はしておらず、宣伝もいっさいしていないため蔵元の公式サイトへの掲載もされていません。口コミで知る人ぞ知る日本酒となっています。ぜひ試してみてほしい一本です。
一口飲むと、他の日本酒とは一線を画すまろやかさとフルーティーです。すごい。
幻の酒米金紋錦と美山錦を使い55%まできれいに精米し雑味の全くない状態。そして日本一の超軟水「黒耀水」を使うことでやわらかいトロンとした口当たりを実現しています。
多分、これまでサッパリとした淡麗の日本酒ばかり飲んできたという方には、この日本酒は少々衝撃な味わいかも知れません。ぜひ違いを楽しんでみてほしいです。
合せるなら鯛のカルパッチョのように素材そのものを軽くオリーブオイルなどでアレンジした料理がおすすめ。生ハムマンゴーの様に果物の甘味を一緒に堪能できるような食材もgood。
質の高い極上の日本酒と合わせるのは、素材そのものの味をシンプルに引き出してくれる料理であまりガッツリ系の重たい料理でない方が良い気がします。その方が「鼎」の豊かな味わいとピッタリだと思います。
味わいのプロフィール
甘味 | |
強く感じる事が出来ます | |
酸味 | |
酸味はあります、ただし甘酸っぱい酸味です。 | |
フルーティー | |
豊かな吟醸香と口に含んだときのフルーティーさが格別 | |
旨味 | |
深いコクを感じます。 | |
アルコール度 | 16% |
精米歩合 | 55% |
おすすめの飲み方 | これは冷酒がおすすめですが、常温だと甘味が寄り強い |
蔵元 | 信州銘醸㈱(公式サイト) |
製品名 | 鼎 純米吟醸 720ml |
価格 | 1,570円(税込) |
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11.勢起 低温熟成 純米大吟醸 金紋錦
「明鏡止水」を醸す大澤酒造のもう1つのブランドが「勢起(せき)」になります。名前の由来は、ご当主の曽祖母のお名前からとったものです。この「勢起」は、純米・純米吟醸・純米大吟醸のみの造り、全量低温熟成させたものをリリースしているところが特徴になります。熟成の旨味がしっかり出ているので温めて飲んでもその良さが出る日本酒です。
冷酒で飲むと少しとろみのある、まったりとした甘味が特徴的です、しかし燗にすると甘味が増し、少し口当たりがサラッと軽くなりより飲みやすくなるような感じがしました。
実は、このお酒純米大吟醸です。普通は純米大吟醸の日本酒はあまり燗では飲みません。香りは飛ぶし、味が崩れてしまうことがあるからです。
しかしこの「勢起」は低温熟成でしっかりと味わいを醸していますので大吟醸でも全く味が崩れません。むしろ燗につけることで、まろやかささえ加わる感じです。熟成により練られた旨味が燗で花開くという表現がぴったりかも知れません。
合わせる料理は馬刺しなどは凄くぴったりだと思います。
燗酒なら一度40度ぐらいまで温めて少し冷ましてから、温めたお猪口で頂くのがベストです。少し温度を落とした燗冷ましくらいがうまみ、甘味が丁度良iからです。
また、お猪口は冷たいお猪口を使うと継いだときに一気に5度くらいお酒の温度が下がってしまいます。それではお酒の美味しさが分からなくなってしまうので温めたお猪口をぜひ使ってみてください。
味わいのプロフィール
甘味 | |
甘味は、わりと強めに感じます | |
酸味 | |
少しあるが、あまり感じない | |
フルーティー | |
香り穏やか、派手な香りはしない | |
旨味 | |
低温熟成による米の旨みが感じられる | |
アルコール度 | 16~17% |
精米歩合 | 49% |
おすすめの飲み方 | 冷やでも良いが、軽く燗酒煮するのがおすすめ |
蔵元 | 大澤酒造㈱(公式サイト) |
製品名 | 勢起 低温熟成 純米大吟醸 金紋錦 720ml |
価格 | 1,980円(税込) |
購入できるところ | ご購入はこちらへ→ |
12.岩清水 Origin 2019 袋吊り 生原酒
井賀屋酒造場(中野市)の「岩清水 Origin」 。日本酒は、麹を2割ほど使うのが通常の造り方です。しかし、こちらの「岩清水 Origin」は麹を5割使っているため、甘味と酸味がとてもはっきりとした味わいが特徴です。長野県の日本酒の印象は比較的「穏やかで落ち着いた味わい」のものが多い中、ちょっと異色の味わいというところでも楽しめる日本酒です。
酸味に特徴がある日本酒というと、すぐに頭に浮かぶのが白麹を使用した新政の「亜麻猫」だと思います。「亜麻猫」は、白麹のクエン酸の酸味が強い味わいです。一方の「岩清水 Origin」は黄麹を使用したリンゴ酸の酸味になります。
まず開栓と同時に香る、古酒タイプの日本酒に見られるような熟成感のある甘い香りが漂います。熟成感の強い日本酒や古酒が好きなので嫌な感じは全然しません。
この香りは、今回試飲した12本の中で唯一の熟成香だったと思います。生酒のまま-5度以下で10ヶ月氷温熟成させただけあり、グラスに注ぐと淡い黄金色に染まって見た目も格別です。
口に含むとまず甘味が先に来てその後についてくるのが酸味です。酸味は酸っぱい酸味ではなく、甘酸っぱい酸味なので飲みやすいです。
アルコール度数14度と他の日本酒に比較すると低目なのですが、アルコール感が軽いという物足りなさは全く感じません。かえって16度程度ある日本酒と感覚的には変わらない感じがしました。アルコール度数は控え目でも満足感が充分にある日本酒です。
似た味わいのお酒は?と聞かれたら、甘味は村祐のピンクラベルのような品のある強めの甘味、熟成感は菊泉 ひとすじ 発泡純米酒のスパークリング感がないタイプ、この2つを合せたような日本酒というのが私の中でのイメージです。
合わせる料理は、肉料理や熟成酒なのでやはり熟成感のある物はがベストマッチでしょう。
ステーキは王道ではないでしょうか。牛でも豚でも鶏でも合うと思います。また、チーズもかなりしっくりくると思います。
少し変わり種で、クリームチーズの味噌漬けなんかも凄く良くこの日本酒と合います。少し個性的な味付けの変わり種のおつまみにもはまってくれる日本酒です。
味わいのプロフィール
甘味 | |
凄く甘味が強く感じられます | |
酸味 | |
甘味に隠れているが、酸味もあります。 | |
フルーティー | |
吟醸香の華やかさではなく、古酒のような熟成した甘い香り | |
旨味 | |
熟成を漂わす黄金色の色合いと熟成による深い旨味 | |
アルコール度 | 14% |
精米歩合 | 記載なし |
おすすめの飲み方 | これは誰が何といってもキンキンに冷やしてから・・・ |
蔵元 | ㈱井賀屋酒造場(公式サイト) |
製品名 | 岩清水 Origin 2019 袋吊り 生原酒 720ml |
価格 | 3,135円(税込) |
購入できるところ | ご購入はこちらへ→ |
まとめ
長野県の選りすぐりの日本酒を紹介してきました!
実はまだまだ他にも紹介したい銘柄はたくさんあります。ソガペールエフィスとか黒澤とかとか…また次の機会にご紹介していきます。
この記事で皆さまがおいしい長野県の日本酒と出会えればうれしいです!ぜひ飲んでみてください。
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